一章 ページ3
A視点
昔この町の住民が「外から迷い込んできた人」を救い、
お礼として彼からもらったという腕時計は、九時を指していた。
おそらく、今は向こうの世界でいう朝だろう。
この街は朝がないため、一日の区切りがまったくと言っていいほどわからない。
でも私はこの腕時計をもらう前からもう大体わかるようになっていた。
これも「慣れ」というものなのだろうか・・・？
ちなみにこれをくれた人は大層な太っ腹だったらしく、
ほとんどの住民がその時「念の為」、と腕時計をもらっていたらしい。
・・・どれだけ腕時計を持っていたんだ。商人か？・・・まぁいいや。
支度をして、家を出る。
でもやっぱり見えるのは大きな真っ白い月だけだった。
？「おぉ、これはどうも〜」
ぼーっと月を見ていたら、声をかけられた。
・・・あぁ、近所のあんじゅさんか。
『今日も見事な月ですね、あんじゅさん』
あんじゅさん「そうじゃのぉ、じゃが、もうすぐそこまで来てるのじゃ・・・」
『何が、ですか・・・？』
あんじゅさん「ほれ、すぐそこまで・・・」
『・・・？』
次に聞こえた言葉に私は耳を疑った。
あんじゅさん「この夜も、じきに消えるのじゃ」
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雫 - 凄い好きなのに、低評価押されすぎじゃない…？？こっちが悲しい。 (2020年1月12日 2時) (
レス) id: 1128e57cc5 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 一体何が…(＾ω＾)オリジナル作品で一番良いやつだと思うのにいいいい (2019年12月4日 11時) (レス) id: 91cf9d3e46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名前のない孤独 | 作成日時：2019年6月23日 18時
