42:ホットチョコレート ページ42
*
「なんで……?」
「何が…?てか離して…」
「答えになってない」
「答えって…」
ぎゅう、と抱き寄せると、オレの上に乗っかってるAの胸がオレの胸に当たって。
柔らかいその感触が、懐かしい記憶を呼び覚ましてオレのS心に火を点ける。
オレの上で身を捩るAの腰に足を絡ませて身動きできないように固定すると
キッとオレを睨みつけるその碧味を帯びた黒い瞳がますますオレを煽るんだって事
もうわかってるだろ?
「なんでこんな時間にホットチョコレート?」
「それは、疲れてる時は甘いものが欲しいかと」
「へぇ…でもさ、なんでホットチョコなんて思いついたの?」
「なんでって…」
「オレが好きだって、知ってたからだろ?」
「へ、へえ!ヒョクチェホットチョコレート好きなの?知らなかった〜」
「知ってたくせに」
「ぐ、偶然よ!」
グイグイ、オレを押しもどそうとするその右手首を掴んで動けないように上に上げる。
「じゃあさ、何でオレのソロ見てたのか答えろよ」
「だ、だからそれは衣装の研究って」
「例えば?」
「それは…伸縮性とか」
「それから?」
「機能性…?」
「伸縮性だったら"君が泣いたら"とかだろ?」
「は?それバラードじゃん」
「へえ…ちゃんと見てんだ」
「!…………////」
どうしよう、ニヤニヤが止まんない。
「あとさ…あの雑誌」
「え!?」
「オレたちが表紙の。あれ、なんであんなとこに挟んでんの?」
「みっ見たの!?」
「見たっていうか…見えたんだよ。あんな風に不自然に反対向いてたら気になるだろ」
「た、たまたまよ!」
「もしかして…他にもなんかあんの?」
「他にもって?」
ハッとして。
急に忙しく目を泳がすAがすっげーかわいい。
これは絶対他にもあるはず。
「例えばオレのグッズとか?」
「な、無いわよそんなもん!!」
「ホントかな〜」
「ホントだってば!もうホントいい加減離して!」
「やだって言ったら?」
「何なの?もう…(泣)」
え…?
急にウルウル、涙を溜めたAの瞳から、一粒の滴がオレの頬に落ちた。
「え?え?な、なに、なんで泣くの!」
背中に添えた手はそのまま起き上がって、並んで座るとAを覗き込んだ。
「だって…ヒョクチェがイジワルするから…」
「イジワルって…」
ちょっと、ふざけ過ぎた…?
でもさ、素直じゃないAがあまりにも可愛くて…
そう言ったらきっと、もっと泣いちゃうだろ?
*
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さくらこ(プロフ) - Milkさん» Milkさんおはようございます!いやいや、そんな大げさです^^;こちらこそこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2015年6月19日 7時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
Milk(プロフ) - さくらこさん» いや、あっ、ッアツワ、、さくらこさんにお話お読みいただけるなんていやもう本当にありがとうございます(T ^ T)夢のようです(T ^ T)お友達にも報告してしまいました(笑)(T ^ T)これからもよろしくお願いします!私も頑張ります(>_<) (2015年5月26日 16時) (レス) id: eedbe72ced (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - wakaさん» wakaちゃん、コメントありがとうございますm(_ _)m次も楽しんでもらえるように頑張ります( ´ ▽ ` )ノ (2015年5月15日 19時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - Meyさん» Mayさん、コメントありがとうございますm(_ _)mわかります!ヒョクちゃんって、そういうキャラなんでしょうかね??だからたまに、スポット当ててあげないと拗ねちゃうんでwMayさんもお願いしますね← (2015年5月15日 19時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - みーじゅんさん» みーじゅんさん、コメントありがとうございますm(_ _)m次も楽しんでもらえるように頑張りますね( ´ ▽ ` )ノ (2015年5月15日 19時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mi*ku | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時:2015年3月19日 18時