【d!】マンションメンバーは今日も賑やか (ページ20)

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コンビニまで（水上コルテ）ページ20

「…なんか、下が賑やかだねぇ」

深夜1時、暗い部屋でひたすらパソコンのキーボードをいじっていたコルテはふと顔を上げた。

傍に置いてあるスマホに表示された「通知一件」の字をタップする。

「陰鸚サンからか……」

“しゃおと酒呑むで。来るヤツ来い”

「なるほどね、あの二人イチャイチャしてるんだ？」

許せんな…と腕組みするが、ただの羨望と嫉妬である。

自分で自分がくだらなく思ってきたので、メッセージにいいねだけつけてベッドに倒れ込んだ。

「あーあ。暇だ。全てが暇だ。」

全てが暇ってなんだよ、と自分でツッコミを入れる。

それすら虚しくなってきて、もう一度スマホを取って連絡先の一番上をタップする。

“騒音糞男”と表示されたトーク画面にとりあえず何か打ってみた。

『おはよう』

…深夜1時にこれは迷惑行為でしかないが、まあいつものことだった。

数分後、既読がつく。

『お前のLINEで起きたわクソが‼︎!!!』

(…LINEでもうるせぇなこいつ)

元凶である自分は棚に上げて、ぽちぽちと文字を打ち込む。

『今，暇かな？』

『お前のせいで暇なんやが。』

『それはよかった。じゃあね』

『は？？？？？』

そのままキレ気味のコネシマをしばらく楽しむ。

…が、途中からスマホの充電が切れてきたのに気がついて、コルテはため息をついた。

「あーあ、これもロクな暇つぶしにはならないな」

『ちょっと外行ってくる』

そうメッセージを送ってパタン、と携帯を閉じると、コルテは起き上がってドアへ向かった。

(……もっとアイツと話してたかった、なんて)

ふと浮かんだ考えを馬鹿らしいと一蹴し、コンビニへ向かって歩き出した。

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「は？こんな夜中に？」

誰もいない部屋で、コネシマは思わず呟いた。

深夜、謎に通知でコルテに起こされた挙句、散々煽られたので割とキレ気味だったのだが、しばらくして表示されたメッセージに違う意味でキレそうになる。

(…女一人で深夜に徘徊って…危ないやろが！！！！！)

危機感のなさに居ても立っても居られなくなり、コネシマはコルテの後を追って部屋を飛び出した。

その後、最寄りのコンビニまでの路でケンカしながら楽しげに歩く二人の姿が見られたそうだ。