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*
達成感から緩む体に入っていた力。
特級は俺を三人の方にぶん投げると、頭を押さえて唸っている。
……ははっ 駄目だ、起き上がれないわ。
俺を抱き止めたパンダに駆け寄る棘、盾になるように正面に立ってくれる真希。
三人はこんな状況でもいつも通りに俺を心配してくれた。
希「おいおいやり過ぎだぜ、A。こんなんじゃすぐ片付いちまう」
パ「オマエなー、また無茶しやがって。棘が大分おこだぞ?」
狗「……、」
棘だけが、何も言わない。
しかし抱き抱えられる俺に合わせてしゃがむと、上から優しく抱擁するように抱きしめてくれた。
狗「…【死なないで】よ」
『!?』
言葉に呪力が宿ったのを感じて、慌てて目を合わせる。
しかし真剣で凪いだ目をしている瞳が見えて、言霊を強制してまで俺に生きていてほしいのだと気付いた。
死ぬ気はさすがになかったが、嬉しくて少し顔がニヤける。
しかしその罰だとでもいうかのように、再び口から大量に吐血してしまった。
それを見てあわあわする棘とパンダに、呆れてる真希。
『ゲホッ──、』
パ「喋ろうとしなくていいから」
狗「…後は 任せて」
二人に頷き、だがこれだけは渡さなければと真希を呼ぶ。
『ッあ"ー… 真希、コレ…』
こちらを振り返った真希にポケットから出したキューブを投げ渡す。
キャッチしたのを見て、残りの呪力を持っていかれるのを覚悟で【
───特級呪具・【
先の襲撃でも大活躍だったそれを、復元して真希に託した。
そしてさすがに限界がきたのか、重くなる瞼。
…最後に、これだけは。
俺を部屋の隅に寝かせて、前に並ぶように立つ三人に声をかける。
『お前らも、…ッハ、"死なないで"』
パ「おっと、」
希「ハナから死ぬ気なんざねーよ」
狗「…一緒に帰ろう」
顔だけ振り返って優しく微笑む棘と二人の頼もしい後ろ姿を最後に、俺は意識を手放した。
*No side
希「ったく、ヒトの心配ばっかしやがって」
パ「これは頑張らなきゃな?」
狗「…絶対 勝つ!!」
特級を前にする三人の目は、いつになくギラついていた。
*
中途半端に思えるかもしれませんが、主人公気絶したので任務の話はここまででこの後は後日談?になります。
私にはこれが限界ですた╰(*´︶`*)╯♡
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鈴奈(プロフ) - 猫築かなめさん» ありがとうございます!あんまり見かけなかったのでどうせ書くなら推しと仲良くしてほしくて…!!ちょっとずつな更新ですがまた見にきてくれると嬉しいです! (2021年2月25日 0時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 雪マカロンさん» ありがとうございます〜!ちょこちょこ更新頑張ります! (2021年2月25日 0時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 面白いです!推しの狗巻先輩と相棒的な立ち位置は嬉しい!更新頑張ってください (2021年2月24日 20時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年2月24日 13時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 三隣亡さん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるととても書く気が湧きますね!!頑張って絞り出します! (2021年2月22日 22時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴奈 | 作成日時:2021年2月6日 15時