#17 あの日と追憶 壱 ページ24
＊
五「Aの術式ってさ、今は【変換】してから【分解】っていう手順踏んでるけど。
本来はもっと単純なんじゃない？」
『単純？』
五「そ。」
約束通り悟に修行を見てもらっていた時。
組手で転がされた後に言われた。
いやタイミングよ。
悟が手を伸ばすので借りて立ち上がる。
するとサングラス越しに顔を覗き込まれ、凝視される。
『えっと…、何が言いたいんだ？』
五「………、やっぱり覚えてないんだね」
覚えてない？ 俺が？ 何を？
五「A、オマエが今のままで満足するなら言わないでいいやと思ってたけど…。
強くなりたいなら、思い出してもらう必要がある」
『"思い出す"って、』
五「…オマエが自分の意思で術式を発動した日のこと」
悟の言葉を聞いてヒュッと気管が絞まるような心地になった。
つまりそれは───、
五「僕と傑と初めて会った日のことを、だ」
──あの日のことは、実を言うとよく覚えていない。
記憶に残っているのは、結界で僕と呪霊を閉じ込めて外からそれを見て笑う親族達。
──そして、まるで物語で読んだヒーローのように俺を助けてくれた悟と傑の姿。
それだけが、脳裏に焼き付いている。
＊No side
浅葱家の歴史は古い。
御三家に及ばないまでも、その術式の特性から昔より重宝されてきた一族である。
結界術自体はさほど難しいものではない。
才能ある術師なら帳を降ろすのが簡単なように。
しかし浅葱家相伝の結界術式はそれに加え、"悪しきものを寄せ付けない"性質を持たせることができたのだ。
要約すればそれは"呪霊を寄せ付けない"ということ。
基本的に非術師にとって秘匿されるべきである呪霊の存在。
それを寄せ付けないとなれば、彼ら一族は"非術師にとって一番重要な役割"として現代まで残り続けてきた。
＊
ついに過去編突入です！短いですが！(笑)
なんとなく予想は出来ると思いますが、オリジナルの胸糞話になる予定ですので苦手な方いたらごめんなさい！
では続きへどうぞ！
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鈴奈(プロフ) - 猫築かなめさん» ありがとうございます！あんまり見かけなかったのでどうせ書くなら推しと仲良くしてほしくて…！！ちょっとずつな更新ですがまた見にきてくれると嬉しいです！ (2021年2月25日 0時) (
レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 雪マカロンさん» ありがとうございます〜！ちょこちょこ更新頑張ります！ (2021年2月25日 0時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 面白いです！推しの狗巻先輩と相棒的な立ち位置は嬉しい！更新頑張ってください (2021年2月24日 20時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます！これからも、更新頑張ってください！ (2021年2月24日 13時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 三隣亡さん» ありがとうございます！そんな風に言っていただけるととても書く気が湧きますね！！頑張って絞り出します！ (2021年2月22日 22時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴奈 | 作成日時：2021年2月6日 15時
