【呪術廻戦】圧縮系呪術師 弐【男主】

# ページ17

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───AM 5時過ぎ



悟と別れた後 真っ直ぐ部屋に帰ってきて寝られたまではよかったが、結局いつもより2時間くらい早く目覚めてしまった。

さすがにもう眠れそうにないので、久しぶりに敷地内のランニングに行く事にした。


ジャージに着替えながらふと思い出す。


そういえば、あの時真希が地面に刺していた刀って回収したのだろうか。

あれって俺の記憶が間違ってなければ京都校のあの水色髪の子… 三輪さん？のやつだったよな。


確認がてら森の方に行ってみようと思い立ち、防水イヤフォンを着けて部屋を出た。



＊


結論を言うと、刀は地面に刺さったままだった。

剥き身だがキューブにしちゃえば問題なし。


今日もう一度顔を合わせるだろうし、その時に返してあげよう。



俺は刀をキューブに変換してその場を後にした。



＊


森の入り口付近まで戻ってくると、走っている人影が見えた。

あれは───、




『…棘？』



大きな声ではなくても、早朝の静けさの中では目立って聞こえる。


自分を呼ぶ声が聞こえたからだろう、振り向いた棘は俺を見つけるとこちらに走ってきた。

俺もイヤフォンを外して音楽を止める。



走ってきた勢いそのままに俺に抱きついてきたので、予想外だった俺は踏ん張りがきかずに尻餅をついた。



『ちょ、おい！ 危ないだろ！』


狗「おかか！！」



受け止められなかったのが悪い って…。

なんか今日やけに喧嘩腰じゃないか、コイツ。




『棘、なんかイライラしてる？ 生理か？』



雰囲気から刺々しい(名前の通り)ので和ませようとふざけたら「お・か・か！！」と睨みあげられた。

…冗談も駄目らしい。



理由が分からないのでじっと見つめていると、棘もまたこちらを見つめ返してくる。


朝っぱらから地面に座って何やってんだろね俺達。


＊

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