【呪術廻戦】圧縮系呪術師【男主】

# ページ15

＊



『…どういうことだよ、コレは。』


五「どうもこうも、わざとでしょ」


伊「と、仰いますと」


五「特級相手。しかも生死不明の5人救助に一年派遣はあり得ない。
僕が無理を通して悠仁の死刑に実質無期限の猶予を与えた。
面白くない上が僕らのいぬ間に特級を利用して体良く彼を始末ってとこだろう」


『……』




ガン──ッ！！





さっきまで考えていた嫌な予感の根拠で予想していた事を改めて口に出され、苛ついて近くにあったゴミ箱を思い切り蹴飛ばす。
いつもなら茶化して宥めてくるであろう悟も何も言ってこない。

俺自身、伊地知さんが竦み上がっているのも気に出来ないほど腑の煮えくり返る心地だ。


悠仁は疑いようのない善人だった。
会って少ししか経っていない俺でも分かるくらいには。

それを上層部(アイツら)は、宿儺の器というだけで悠仁自身を見ようともせず… クソったれどもめ！！



五「犯人探しも面倒だ。

　上の連中、全員殺してしまおうか」



正直言って今回ばかりは悟に賛成したい。

今頃ニヤニヤしながら美味い飯でも食ってるんだろうぜ。てめーらにゃ【自主規制】がお似合いだっての！



家「珍しく感情的だな」


「『！』」



悠仁の遺体と俺ら3人だけだった空間に高専の医師であり、反転術式の使い手の女性・硝子さんが入ってきた。



家「で、コレが」



硝子さんが布を捲ると、胸に穴の空いた悠仁の遺体が。
宿儺が心臓を抜き取ったそうだ。



家「好きに解剖していいよね」


五「役立てろよ」


家「役立てるよ。誰に言ってんの」



見ていられなくて、そっと目を閉じた。


＊

#→←#5 怒りと夢想

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す