【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ42)

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…高所から降りる際にこの縄梯子を使ったんだとして、この切断後の残り方はどうやったら残るのか。

横を見ると、ハラちゃんも何か考えている様子だった。

しかも更に話を聞いていると、焼却炉には教会関係者しか入れない鍵の付いた柵があるのに、他の人達はこのロープに心当たりがないのだという。

…この中の誰かが、嘘をついている。

瞬間的にそう考えた。

最後にユーマくんが先程捕まった、容疑者について伺う。

すると神父さんは、また"クギ男"の存在を肯定するような話をした。

ユ「街の人が"クギ男"を求めていたって事ですか？」

神父「もちろん、多くの人々はそれを否定するでしょう。
けれど、この森で人形に釘を打つ人は絶えない…
"クギ男"が彼らの代行者であるのなら、彼らもまた"クギ男"である…
私にはそう思えますが… いかがでしょう？」

ユーマくんはその意見を聞いて、考え込むように顔を俯かせた。

…とりあえず、この人達から聞ける話はこのくらいかな。

そう思ってハラちゃんに視線を向けると目が合い、コクリと頷かれた。

『ユーマくん、そろそろ次に行こうか』

ユ「え… 今のだけで大丈夫… ですかね？」

ハ「あぁ、もう十分だろう」

「諸君らも協力ありがとう」と言うと、ハラちゃんはいの一番に踵を返す。

私とユーマくんは視線を合わせ、「ありがとうございました」と腰を折るとその後を追いかける。

ハ「…彼らの顔をよく覚えておくといい。
いずれ、犯人として告発するかもしれない物達だ」

ユ「えっ！？」

…やっぱり、ハラちゃんも同じ考えに至ったのね。

この聞き込みは、有用だった。そう思った。

ハ「たとえ彼らが雑踏に逃げ込んだとしても、瞬時に見分けがつくくらい頭に刻んでおきたまえ」

ユ「ま、待ってください！
じゃあ… 彼らの中に真犯人が！？」

ユーマくんはまだ、そこまでの推理には到達していないようだった。

とはいえ、私達だって確信している訳ではない。まだ情報が足りないからだ。

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