【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ34)

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…ハラちゃんはハラちゃんだもん。

性別なんてどっちだっていいし、私から誰かに教えるつもりもない。

情緒の忙しい私に首を傾げつつ、ハラちゃんは依頼について話を進めた。

ハ「準備がいいなら、早速調査を始めるぞ。ロスは許されない」

ユ「あ、はい…」

死「聞くタイミングを逃しちゃったね。ま、どっちでもいいけど」

ハ「時計塔の調査は終わらせてきたんだろう？
それなら、過去の"クギ男"事件の調査をするぞ」

ユ「過去の"クギ男"事件…？」

ハラちゃんの言葉に、ポーチから要点をまとめておいたメモを取り出してユーマくんの前に差し出す。

『今までの"クギ男"事件は、連続殺人事件。
だからまずは、今回の事件と過去の事件を比べてみて同じ"クギ男"による、連続殺人事件なのかを確かめてみようか…って』

ハ「それらの事件を調べれば、少年の父親が犯人かどうかも判別できるはずだ」

ユーマくんはメモを手に取ると、そこに記載されている文字を読み上げる。

ユ「過去の事件が起きた現場は…
カマサキ地区にある秘密クラブ、高級住宅街にある洋館、それとギンマ地区の美術館。

これ、いつの間に調べたんですか？」

驚いてくれるユーマくんに気分が良くなり、クスクスと笑いが漏れる。

教え甲斐があるってもんね。

ハ「カフェで君を待っている間、僕達が何もしていなかったとでも？」

『元々午前中は散歩ついでに図書館に行って、調べ物をしていたの。
カナイ区で過去に起きた未解決事件について、ね。
だから待っている間に、今回の事件の事だけをピックアップして、まとめてみたよ』

ハ「迅速な調査を可能にする為にね」

ユーマくんは、感心したように「さすがですね」と言う。

ハ「だが、過去の現場を調べに行く前に、もう少し"クギ男"の都市伝説について調べておきたい」

『そうなると、先に都市伝説の舞台になった場所に行ってみようか？』

ユ「都市伝説の舞台って…
あっ、教会ですね！？」

ハ「教会についてはまだ場所を調べられていない。できれば、誰かに道案内を頼みたいところだが…」

ユ「それなら、所長にお願いすれば…」

『？』

ユーマくんは突然立ち上がると、焦ったように説明した。

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