【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ33)

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死「そうそう。探偵ならすべてを疑ってかからないと」

目を伏せて何も言わない私の耳に、ユーマくんの言葉が入ってくる。

ユ「それでも… ハララさんの言葉なら信じます。信じられるような気がするんです…
もちろん、Aさんも」

『ユーマくん…、』

ハ「話にならないな」

直球で自分の意思を伝えたユーマくんに、更に上から重ねるように世界探偵機構の理念を言い聞かせるハラちゃん。

ハ「君が僕達の事をどう評価しようが勝手だが、真実だけは、君がその手でその目で確かめるべきだ。
そうでなければ、探偵を続ける意味はない。いいな？」

ユ「は、はい…」

ユーマくんは納得いかなそうに、微妙な表情をしている。

そもそもの話、記憶を無くした今の彼に、探偵として生きていく気持ちはまだあるのだろうか？
周りの環境に流された、成り行きでここにいる可能性もある。

…でも、それでも。

先程の男の子を助けてあげたい、と思い行動を起こしたのは今の彼自身なのだから。

彼には"責任"があると、私も思っている。

それにしても…
地雷を踏まれたとはいえ、ハラちゃんが感情的になって、しかも忠告までしてあげるなんて。

…なんかちょっとジェラっちゃうかも。

不貞腐れた表情で頬を膨らませていると、ハラちゃんがテーブルの下で手を握ってくれた。

…えへへ、お見通しだなぁ。

単純な私が機嫌を直すと、幽霊(仮)の話し声が聞こえてきた。

死「それよりさ、ご主人様。オレ様ちゃん、ずっと気になってたんだけど… このハララってヒト… 男なの? 女なの?」

ユーマくんはそれに対して、「確かに！」というようにハッとしてハラちゃんを見た。

死「もし女だとしたら… Aってヒトとは百合百合な関係ってコト!? オレ様ちゃん、本物の百合っ子は初めて見たよ!」

ニヤニヤしてこちらを見る幽霊(仮)に、一瞬舌を出して『べー』ってした。

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