【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ29)

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ハ「ざっと見積もって… 500万シエンか」

ユ「シエンって… ここの通貨単位ですか？
それって、どのくらいの金額なんです？」

ユーマくんの記憶喪失は、一般常識は忘れてないタイプの記憶喪失みたいね。

なら、簡単に比べられる物に例えてあげればいいか。

『高級車くらいは買えると思うよ』

ユ「こ、高級車！？そんなにっ！？」

死「ちなみに、さすがのオレ様ちゃんでも、人間の金を生み出すのは無理だからね」

ユーマくんは唖然としている。

ハラちゃんはそれを見て再び踵を返してしまった。

『私はハラちゃんに着いていくだけだから、ハラちゃんの分だけ考えてくれればいいからね。
朝から調査をしていたから、ちょうど休憩しようとしていたところなの。
大通りに面したカフェに行くから、私達の力が必要になったら来てね』

ユーマくんの手を握り、ニコリと微笑む。

そして… 今まではわざと目があわないようにしていた幽霊(仮)に対して、パチリとウインクをひとつ飛ばした。

死「えぇっ!? この女、オレ様ちゃんが見えてる!?」

ハ「いずれ、僕の力が必要になるだろう。
その時はいつでも…

ハララ＝ナイトメア、その探偵の名を呼びたまえ」

『じゃあまた(・・)ね、ユーマくん。それから…』

名前がわからなかったため、目だけ合わせてニコリと微笑んだ。

幽霊(仮)は、自分の事？というように自身を指差していた。

死「行っちゃった… やっぱりあの女…」

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カフェに入り、ドリンクの注文を済ませると 4人掛けの席の窓側に二人並んで座る。

店員さんには待ち合わせです、と事前に伝えておいた。

ハラちゃんがコーヒーを口に含んだのを見て、私もカフェラテを飲む。

一息ついたところで、先程の聞き込みについて話す事にした。

『そういえば、さっきのクギ男が逮捕された話なんだけど…』

ハ「あぁ、聞かせてくれ」

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