【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ23)

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『ハラちゃん、ちょっと止まって！』

ハ「！」

ホテルを出てからも、前だけを見て歩いていたハラちゃんの手をこちらから引き、その歩みを一旦ストップさせる。

…まだ行き先も決めてないのに、らしくない。

そう思ったけど、きっと理由は今朝と同じだと予想がつく。

それなら、深く追求する必要はないだろう。

ハラちゃんは「すまない」と謝ると、こちらに体を向けてくれた。

『大丈夫だよ。
ね、それよりさ… 考えていた事があるから、聞いてほしいな』

ハ「わかった、話してくれ」

傾聴姿勢に入ったハラちゃんに、昨日の体調不良の事と思い当たる原因、これから行きたい場所について話す。

『この街全体に、強い思念が染み付いているの。
もしかしたら此処カマサキ地区だけじゃなくて、他の地区もそうなんじゃないかって…
だから、確かめに行きたいの。

…もし他の地区も同じなら、カナイ区全体のそこら中で殺人が起きたって事になるから』

ハ「カナイ区全体で起きた大量殺人、か。
確かに… それが事実だった場合、其れそのものを隠し通しているという事自体が、"カナイ区最大の秘密"の可能性もある。

そしてそんな事が可能なのは…」

『所長の話を聞く限りでは、アマテラス社以外にはあり得ない。
そうなると昨日話題に上がったものが、一本のロジックとして繋がると思ったんだけど… どうかな？一緒に調査してくれる？』

ハ「あぁ、勿論だ。
君の体調も心配だし… 何より今日一日は、一緒に過ごす約束だろう？」

穏やかに笑って、こちらに改めて手を差し出すハラちゃん。

私も笑ってその手を握り、今度は横並びで歩き出す。

『それじゃあ行き先は決まりだね！』

ハ「まずは隣のギンマ地区だな」

…昨日のように、思念の影響を受け過ぎないように気をつけなきゃ。

気を引き締めてギンマ地区へ伸びる歩道橋に向かった。

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一応上司なんだから、所長に報連相しなさい(笑)

ハラちゃん呼びは作者がそうだからそうしてるだけです。
この二人は互いが唯一無二で距離感バグってるといい。
ハラちゃんの性別？どっちでもいいでしょ？というか性別:ハララだよ！そんな感じで書いてます。