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恥ずかしそうに頬を染めてはにかむフブキちゃんに、幽霊(仮)は何やら不満な様子。
ユーマくんに「デレデレしたらぶっキルよ」と言っている。
ヤ「ちなみに、我が夜行探偵事務所では、探偵も見習いも分け隔てなく扱うからな。
超探偵のみんなも、うかうかしてたら手柄を全部、新入りに持っていかれるかもしれないぞ？」
デ「ハッ！ やってみろってんだ！
残念だったな、ルーキー！ 手柄は全部、オイラが独り占めだ！」
所長の挑発に乗せられるデスヒコくん。
私含めた他のみんなは、冷静にスルーしている。
ハラちゃんなんかは、デスヒコくんとユーマくん、それと多分所長に向けて。
呆れを隠さず言ってのけた。
思わず私も苦笑い。
ハ「…張り合う気にもなれない」
『…アハハ』
ヤ「ハハッ、手厳しい先輩達だな。
ヴィヴィアからも 新入りにひと言、何かないか？」
先程から会話に入ってこないヴィヴィアくんに 所長が話を振るも、「特にないかな」と会話終了。
本に向けていた目線を一瞬だけこちらに向けると、また読書へと戻っていった。
…相変わらずのマイペースだな。
それなのに、さっきみたいに私の体調を気にかけてくれたりとか。
少なからず、ヴィヴィアくんの中で 私という存在が居座っていると自惚れてしまう。
先程の事を思い出して、頬が赤くなるのを抑えようと頑張っていると、壁に設置されている電話が音を立て、その存在を主張した。
あの電話は…？
ヤ「あれは世界探偵機構との直通電話だ。遂に、連絡が来たか」
『カナイ区では、外との通信手段は遮断されているはずじゃ…？』
ヤ「あれだけは特別なんだ。
もちろん、アマテラス社の連中には内緒だけどな」
所長の言葉に、成る程。と納得する。
世界探偵機構だけに繋がる、秘密回線って訳ね。文通とか、もっと原始的な方法かと思ってた。
ハ「連絡が来たという事は、ようやく指示が出るみたいだな…」
所長はユーマくんに電話に出るように言う。
ユーマくんが、困惑しながらも遠慮がちに受話器を取ると、ヴィヴィアくんの居る暖炉の上に設置されているモニターに映像が映った。
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作者名：鈴奈 | 作成日時：2023年7月12日 1時
