【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ11)

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ユ「実は… そうなんです。
あ、でも！世界探偵機構からの手紙ならちゃんと持ってますよ！
この服だって… ちゃんとボクの物です。サイズがぴったりですから」

ヤ「いや… 疑ってる訳じゃないんだ。その点は心配ない」

そう。
昨日の時点で、既に私達の間では情報が共有してある。
早めに到着できたハラちゃんと私とデスヒコくんで、情報を集めておいたのだ。

だからおそらく、今のユーマくんよりは私達のほうが彼自身の事を知っている。

思わず立ち上がったユーマくんは、恐る恐る私達に質ねる。

ユ「それで… ボクって何者だったんですか？」

ハ「キミにとっては、少々、意外な事実かもしれないが…

世界探偵機構に登録された超探偵の中に、ユーマ＝ココヘッドという人物は存在しなかった」

ユ「存在しないって… え？どういう事ですか？」

ユーマくんの顔には、動揺と絶望から冷や汗が出ている。

ヤ「アマテラス急行に招集された超探偵は5名… これは紛れもない事実だ」

『うん。超探偵は(・)ね。』

ユ「！それじゃあ、ボクって…」

『意地悪な言い方しちゃってごめんなさい。
補足するとね、アマテラス急行に招集された人の中にはもう一人、"探偵見習い"がいたみたいなの』

ユ「探偵…見習い？
その探偵見習いが、ボクって事ですか？」

ユーマくんの表情が、今度は困惑に染まった。

ヤ「お前は、探偵になる為に、世界探偵機構で訓練を受けていたようだ。
世界探偵機構に所属はしているが、訓練過程を終了していないので"見習い"扱いとなる…」

ユ「じゃあ… ボクは超探偵じゃない？」

死「きゃっきゃっきゃ! そんなコトだろうと思った! さすがはご主人様だね! 期待を裏切らない!」

幽霊(仮)が笑い声をあげると、ユーマくんは悲しげに俯いた。

…確かに。
自分が記憶を無くした状態で、周りの超探偵達みたいに特殊能力を使えたのかもしれない… と思っていたなら、ショックかもしれない。

でも、彼の訓練に関しては内容までは知る事は出来なかったから、その途中だった訓練で特殊能力は既に会得していた可能性も、０ではないのだ。

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