【超探偵事件簿】悪夢のち白昼夢【RAINCODE】 (ページ2)

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プロローグページ2

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今日から配属された、夜行探偵事務所。

なんとその実体は潜水艦だった。

今までいろんなところに派遣されてきたけど、さすがに潜水艦は初めて。

幼馴染のハラちゃんが同じ配属先だったことが、多少の救いにはなったけれど。

…この探偵事務所のあるカナイ区は、私にとっては厳しい環境である… と、自覚するのにあまり時間は掛からなかった。

この地区は、"強い悔恨の思念体"が多すぎる。

自分の探偵特殊能力のせいでそれが感じ取れてしまう私は、早くもその影響が体調面に表れ始めていた。

──でも、優しいハラちゃんには心配を掛けたくない。

＊

船内の談話スペースに入ると、所長以外の人はほとんど揃っているみたいだった。

2脚ある大きめのソファのうち、片方にはハラちゃんが座っている。

テーブルを挟んで対面側のソファにはデスヒコくんとフブキちゃんが。

…ハラちゃんは何やらデスヒコくんと賭け事に興じているらしい。

観察眼も鋭いハラちゃんに悟られないよう、みんなに軽く声を掛けてからキッチンスペースへ足を進める。

冷蔵庫を開けて、常備してあるミネラルウォーターのペットボトルを頂戴し、キャップを一捻り。
中身の水を一口、ゆっくり口に含んだ。

それからペットボトルを持ったまま、談話スペースに戻る。

ハラちゃんの隣に置いてあったクッションを手にとって、床に置く。
いつもなら隣に座るところを、今回は壁側の肘掛けに背を向けて、クッションを置いた上に座った。

一瞬。ハラちゃんの視線を感じたけれど、それもデスヒコくんとの勝負に戻る。

ホッ…とバレないように息をついた私は、斜め前の暖炉に視線を移したところで肩を揺らした。

暖炉の中には、所長以外で姿の見えていなかったヴィヴィアくんが寝転がっていた。

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