伍 ページ7
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『それじゃ、やろうか(ニコ』
真希曰く"胡散臭い"らしい笑顔を浮かべて、竹刀を構えた。
俺は普段 二刀を同時に扱う事が多いから、片手で構えるのが癖になっている。
空いた左手で見学している三人に手を振っていると、視界の端で真希がこちらに突っ込んでくるのが見えた。
『せっかちさんかな〜?』
希「先手必勝だ、馬鹿」
竹刀で受け止めて、流す。
そのまま何度か斬り結ぶと、彼女の成長具合が良く分かった。
…フェイクを混ぜても勘付かれて、防がれる。
『おぉ〜 成長してるねぇ ♪』
希「うっぜ、その余裕崩してやるよ」
真希が一度距離をとろうとするのが分かったので、逆に俺は踏み込んで距離を埋める。
武器のリーチは真希の方が広いから、有利にさせないためだ。
とはいえ 俺も竹刀一本で今以上の事ができる訳でもないので、このままじゃ堂々巡り。
先輩として簡単に負けるところを見せたくないのもあるし、少しズルしよっかなー!
隙を見て真希の持つ棒を弾き飛ばし、回し蹴りである程度遠くへ蹴り飛ばす。
そして自分は見学していた三人の元へ走り、乙骨くんが手にしていた竹刀を半ば強引に借りた。
『ちょっと借りるね〜』
乙「あ、っえ!?」
パ「お、Aが二刀手にしたって事は…
アイツの本気が見れるかもしれないぞ」
狗「しゃけ」
乙「!!」
キレた真希が起き上がって俺に突っ込んでくるのを、二刀手にした事で先程までとは戦闘スタイルを変えた俺は躱す。
さしずめ"剣舞"と言ったところだろうか。
ひらひらと身を翻し、ヒットアンドアウェイで舞を踊るように剣で斬り込む。
今回は訓練だから純粋な剣術・体術のみだが、普段の俺は武器に術式で何かしらの効果を付与して戦うため、一撃必殺である必要がない。
むしろ自分がワンパンされないようにするために、相手の攻撃を躱す事に重点を置いているのだ。
こと回避といった行動に関しては、俺と並ぶ人は中々いないと自負している。
得物を大振りした真希の背後をとり、首筋に竹刀を突きつけた。
『ハイ 俺の勝ち ♪』
希「…ちっ」
途中でズルして得物を増やしたのに、真希は愚痴も零さず負けを認めてくれる。
改めて俺はその漢気に感心した。
乙「…二人とも、凄い……!」
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年4月25日 13時) (レス) @page9 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴奈 | 作成日時:2022年1月6日 1時