【呪術廻戦】久遠の果て【男主】 (ページ5)

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乙骨憂太について、事前に話は聞かされている。

呪術高専(ここ)に来る前は同級生から執拗な肉体的イジメを受けており、それにブチギレた里香による凡そ人の手では出来ない"首謀者達を掃除用具ロッカーに詰める"といった報復が起こった。

そしてその件が原因で特級被呪者(彼等)の存在が呪術界に明るみになり、悟のおかげでなんとか秘匿死刑を延期という形に持ち込む事にできた。

皮肉なものだ。

里香のせい(・・)で周囲の人間のみならず、家族とすら距離を置いて生活していたのに…

今度は里香のおかげ(・・・)で自身の本当の力に気付いて、本当の仲間(友達)が出来るかもしれない。

しかし真実──、全ての始まりは乙骨くんが彼女の死を拒んだことから始まったのだ。

大切な人に居なくなって欲しくないという願い(呪い)…。

俺にはその純粋な想いからきた願い(呪い)のせいで死刑になるかも、だなんて伝えられそうもなかった。

だから彼を無理矢理追い出したのだ。

それともう一つ…、

『乙骨くんには悪いけど、彼には生きて呪術師を続けてもらったほうがいい。

あんなに才能のある子は中々現れないよ。

……ボクみたいにね☆』

無理矢理調子を戻したが、本心でもある。

彼には是非、上で胡座を描いている爺共を黙らせる事が出来るようになってほしい。

それこそ"俺みたい"に。

悟は委細承知した、とでも言うようにニッと口角を上げると、俺を抱きしめた。

五「いや〜、Aも成長したね。

同じ事考えてくれたなんてさっすが〜！以心伝心♡」

『…ハイハイ。

なら、実現する為にも乙骨くん育成ゲーム手伝ってやるから。

はーなーれーろー』

腕を掴んで離そうとするけど、大分強い力で抱きしめているのか出来ない。

五「んー、もうちょっと」ｽﾝｯ

『あ、こら！吸うのやめろよな！
　さすがに恥ずいっての！』

首元に顔を埋めて好き勝手する悟を本気で引き剥がそうと更に力を込めるけど、やっぱり動かせない。

それどころかそのままソファーに押し倒されて、事態が悪化した。

『馬鹿！ここ職員室だぞ！？
　淫行教師っ！早く離せってば！！』

五「…あー、やばい。興奮するわ。
　じゃ、別の部屋行こっか♡」

『っざけんなぁ！！マジ離れ、』

ガラッ──、

一方的な攻防を繰り広げていると職員室の扉が開いて、悟が丸めた雑誌で殴られた。

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