東卍の門外顧問はヒモ男です【東卍リベ】

業務連絡 ページ21

＊


三人と別れて約束した待ち合わせ場所の歩道橋の上まで行くと、既に二人が待っていた。



ム「よぉ、アヤノ」



伍番隊隊長・武藤 泰宏、通称【ムーチョ】。


そして副隊長である はるち。



今日は先日の喧嘩賭博の件についての事後報告や対策について、二人と話す時間を設けていた。



『悪い、遅れた。マイキーの所為』


ム「そんなこったろうと思った」


春「Aくん…！ お疲れ様です！！」



表情を明るくしてこちらに駆け寄ってくるはるちを見て、「相変わらずお前の狗だなぁ(笑)」と笑うムーチョ。

いや… お前んとこの副隊長だから。



春「Aくんの狗だなんて光栄です！」



目ェキラキラさせてるよ…。

そんなに"俺の狗"になりてぇの？？ それなら───、



目の前に立つはるちの首を両手で囲って一周させ、サイズを測るフリをする。



『…首輪でもプレゼントしようか？』ニコッ



流石にこれはサイコだし、嫌がるだろ。

そう思って冗談で言ってみた。……んだが。



春「(キュン)…言質取ったからな」



真顔で返された。

え？？ コレマジでプレゼントしなきゃいけないやつ？？？



なんかムーチョには「やれやれ」って肩竦められたし…！
どういう意味だよ、それ！？




『まぁ冗談は一旦置いといて。
　早速だけど例の喧嘩賭博の件ね───、』



＊


二人に昨日ドラケンと電話したことをそのまま伝え、伍番隊の方で暫く監視をするようお願いした。



ム「…相変わらず人使い荒ぇなあ、」


『ほんそれ。まぁ俺の方でも気にかけとくし、なんか動きあったら互いに報告って事で』


ム「おう。伍番隊への連絡は…」


春「俺がやっておきます」


ム「頼んだ」



ひとまずこれで喧嘩賭博の件については収束かな。

あとは監視対象次第…。



『よし。じゃあ今日はこの辺で「待った」…？』


ム「今の話とはまた別なんだがよ」


『うん』


ム「最近新宿の【愛美愛主(メビウス)】が活動範囲広げてるらしい」


『…！』



【愛美愛主(メビウス)】。

新宿を縄張りとして活動しているチームだ。

東卍とは真逆で 悪どい事も平気でやるし、聞いた話じゃ一般人にも手を出すとか。



春「…考えすぎかもしれませんが、東卍(ウチ)への挑発ともとれます」


ム「近いうちにぶつかるかもしれないと思ってな。一応警戒はしとけ」


『…分かった。マイキー達とも相談してみるわ』


ム「任せた。じゃ、今日は解散だ」


＊

プレゼント…？→←立場

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す