岸辺露伴は動じない

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露伴「良くクビにならなかったな」



『まぁ、イギリスに行った訳も
”色々”あって』



”色々”を強調すると
興味深々な顔をして俺の顔をジッと見てくる





『アハハ、これ以上は言えないっすよ』



露伴「・・・・そうか」





なんて言う露伴先生の顔は
以外にも残念そうにはしておらず

逆にさっきよりも目を輝かせているような
感じすらする









なにか、妙だ






『じゃ、俺もう食べ終わってるんで
帰りますね』




じゃ、と言ってその場を後にし
会計を済ませて店を出る


なんだか”漫画家”にしては
気迫があるというか・・



まぁ漫画家や小説家は
変わった人間が多いっていうしな



『露伴先生にもそんな会わないだろ』



なんて口に出した瞬間




「 おい 」



と後ろから声をかけられる



『！？？？』




バッと勢いよく後ろを向くと
露伴先生が立っているではないか




『え、追いかけて来たんすか』


露伴「それ以外になにがあるんだ？」



『え、でも泉ちゃんは』



露伴「今頃美味しいパスタでも
食べてるんじゃあないか」



(え、えぇ〜)




なんだか岸部露伴という人間が
分かってきたような感じがする



多分俺を追ってきたのも
俺の話を深く聞き出そうとしているからだ


自分の”興味”だけで動いているから
人のことなど多分、お構いなしなのだ





『俺、あれ以上の事話せないよ
別に気持ちの良い話じゃあないし』



と言っても露伴先生は何も言わず
俺をジッと見つめる



なんだよ

俺の顔に何かついてるか？






『あの、聞いてます？
なにも話すこと』



と言いかけた時




露伴「あぁ、君の口からじゃなく
”体から読ませてもらうよ”」





俺の顔の真ん前に手をかざし





ただ一言





露伴「 ヘブンズ・ドア 」




と唱えた




そこからの俺の記憶はない

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