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カゴメ という少女がいた
カゴメはとても愛らしく
華やかな江戸の街で一番の女と
そう噂されることが多かったほどだ
しかしカゴメには謎が多かった
年齢は？
出生は？
家族は？
兄弟・姉妹は？
何も分からない
彼女の口からも語られない
語られるのは”不思議な歌”だけ
その謎めいた彼女の存在は
天下統一を果たした徳川家康の耳にも届いた
彼女は徳川家康の”愛人”になった
彼女は徳川家康の一番のお気に入りとなったのだ
しかし、江戸城内での彼女の扱いは
不当そのもの
職業も明かさなかった彼女は
卑しい身分だと、罵られ嫌がらせをされ
しかし彼女は幸せだった
何故なら彼女の腹には一つの小さな命が
宿っていたから
しかしそれを知られた彼女は
階段から突き落とされ・・・
彼女の生きる気力は無くなった
逃げるように彼女は何里もの距離を
素足で駆け
何個もの山を越え
生まれ育った場所
”六壁村”に戻ってきたのだ
そして
家族の眠る墓で彼女も
息を引き取った
大奥に一度でも入った者は
二度と出てこれない
逃げ出そうというのなら
それは死を意味する
なぜなら大奥に入った女たちは
将軍からの寵愛を受ける権利が与えられた
”名誉あるもの”だから
逃げ出したカゴメを追った兵も
同様に六壁村に入ったが戻ってくる者はおらず
何度目かに、やっと徳川家康本人が
六壁村に出向いたのだ
「・・これほどか
これほどか！カゴメッ！！」
”六壁坂”には多くの兵の死体
その道を辿り六壁村を通るも
人っ子一人いない
村を通り抜け墓地にけば
ぐったりと倒れるカゴメの姿
しかしその姿は異様で
近づくことも、声をかけることも出来ない
カゴメは六壁村の奥にある
六壁神社の娘
幼少期からこの地で育った彼女は
木に 野花に 水に 土に
愛された
彼女はもう、神からの寵愛を受けていたのだ
それから数か月後、幕府は転覆
しかしこんなことを想定していたのか
家康は自分の墓をからくり仕掛けにするようにと
作らせていたのだ
徳川埋蔵金は表向きは幕府再興のための資金
裏では忘れられない”カゴメ”の為の供物
真実を知るたった一人の男、家康は
その数年後、息を引き取った
かごめ かごめ
籠の中の鳥は
いつ いつ 出やる
夜明けの晩に
鶴と亀が滑った
うしろの正面 だぁれ
〜END〜
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八咫烏 - 岸辺露伴の夢小説を探したらたまたま出会いました前作も読みましたがやっぱり面白い前作の話になりますがmoon様のおかげ宗教やジャンヌのことを調べ始めました (1月30日 13時) (
レス) @page1 id: 497440ee0b (このIDを非表示/違反報告)
MOON(プロフ) - しゃけなすびさん» ちょっとくどい感じにはなってしまいましたが完結しました・・・ここまで読んでくださってありがたいです・・・m(_ _"m)露伴は夢主と出会ったあの日からずっと気になっていたので最早一目ぼれですね(？？)あったかも知れない話を書くのはやっぱり楽しいです(⌒∇⌒) (2022年10月23日 8時) (レス) id: d4b6eee348 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけなすび - 完結！お疲れさまです！全然コメントしてませんがちゃんと楽しく読ませていただきました！！やっぱり露伴は惚れてるんですね．．．MOONさんが書く嘘の部分は確かにそうかもしれないと思えてくるし、すごく好みですd=(^o^)=b次回作も頑張ってください！ (2022年10月19日 20時) (レス) @page38 id: e3cfd56ac4 (このIDを非表示/違反報告)
MOON(プロフ) - あさん» ありがとうございます……更新遅めでごめんなさい…タイトル結構初期に直したのに反映されてないですね…どうしてなのか……疲れてますね…(言い訳) 指摘ありがとうございます…m(*_ _)m (2022年10月11日 23時) (レス) id: 344e033682 (このIDを非表示/違反報告)
あ - とっても面白かったです！更新頑張ってください！ふと思ったんですけど、タイトルの岸部、岸辺じゃないですか？ (2022年10月11日 19時) (レス) id: c646a3a332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moon | 作成日時：2022年8月21日 17時
