最強と最狂2【呪術廻戦】

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寮の屋上に飛び出した。
誰もいないベンチにはAが座っているような気がする。











まただ。
今日も星が綺麗に輝いている。
何も変わらず世界は回っている。

















クソみたいな世界だ。















Aを苦しめた非術師
俺がいるこの呪術師の世界、













何も知らずに生きてきた。
いくつもの命を救ってきたAは犠牲者だ。



















全部、
全部もう消え失せろよ。















吐きそう、怖い。手紙を持つ手が震えている。

















『悟へ。





悲しませてしまってごめん。
本当にごめん。












一人で泣くなと声をかけてくれてありがとう。







悟は煙草吸わないのにいつも隣にいてくれたな。
ずっとそばにいてくれてありがとう。





悟と出会って灰色だった世界に色が燈った。
俺にとって悟は親友なんて言葉では片づけられない。






ずっと黙って、騙してごめん。





悟の片腕になりたかった。
最強と言われるお前を守りたかった。




悟が疲れた時に休める木になりたかった。
色んな欲が出た。傷つけて、一方的で本当にごめん。





もし悟が嫌じゃなかったら。
ずっとそばにいる。何があっても悟の隣にいる。
そう思ってこれからも生きてほしい。








悟には感謝しかない。
本当に今までありがとう。










生徒のことを頼むよ。









俺、悟に出会えて幸せだよ。俺だけ幸せでごめんな。』
















文字が涙で滲んでいく。
嫌だ、嫌だ、嫌だ。










勝手に綺麗な物語にするな。














もっと辛かったって、怖かったって、
そう言えば俺は上を潰しに行けたのに。
なんで、お前は優しすぎる。











生徒を頼むよなんて無責任なこと言うなよ。
Aが言ったんだよ。
もっと優しい世界を作りたいって。










誰にでもある闇をもう見落としたくない、
善人が悪人になってしまう前に救いたいって。



















一緒にそんな世界で生きようって、
Aが言い出したんだよ。



















片腕？ふざけんな、片腕なんかじゃない。
お前は俺にとっての心臓だ。



















汚れていく心を綺麗に治してくれたのも、
生きる意味を見出してくれたのもAだった。















一人で背負ってんじゃねーよ。
あぁ、本当に



















一番近くにいるのに、
なんで気づけなかったんだよ。

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