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馬鹿みたいだ。
俺は何を守ってる?
















強くなって悟を守りたい。
最強の片腕にでもなれたらいい、
そんな風に考えてきたのに。













言い聞かせて薬を倍に増やした。
実験にも耐えた。












けどさ、











結局は傑の言う通りだった。悟には知られたくない、
悟が知ればこの生活が終わる。











俺を殺しにきた上の奴。
ってことはもう使い物にならない判断をされた。















母「あんたなんて死ねばいいのに。」
上層部「お前は薬がなければ生きられない兵器だ。」












俺はいつでもどこでも使い捨て。
使い物にならなければ殺される最狂兵器。












ここに来るまでの人間は人間の形を纏った
呪いのようなもので、心を許すことなんてなかった。














心を許した悟にだって、
「僕たちってそんな薄っぺらい仲だっけ。」
と言わせてしまった。













ああ、泣きたいのにもう涙も出ない。












最近ずっと眠れていない、
深海に漂うように深く眠りたい。











今日も痛くないふりしてベッドに潜り込む、
明日目が覚めるだろうかという不安に襲われる。



















無理だ。
















自分が醜い怪物のようで拳で鏡を割った。
止めどなく血が流れ出す。

















『全然痛くないや。』






この力は薬のものなんだって、
いつ死ぬかわからないんだって打ち明けたら
悟はどんな顔するだろうか。



















泣かせてしまう?怒る、呆れる、幻滅する?
嘘つきだって、そんな奴だと思わなかったって。














辛い、苦しい。



















こんな呪いの中でも笑えたのは悟のおかげだ。
悟は過去の闇を祓ってくれた。
同じ最強になって隣で支えたかったんだ。
ただそれだけだった。















『………悟がいなきゃ嫌だ。』


















会いたい、触れたい、抱きしめられたい。














気づけば部屋を飛び出した。
走って、走って、走って。
こんな廊下の距離なんてすぐなのに、













すぐなのに、なんで。



















『っ、!___う''っ、!ごほっ、!!』














手が、手のひらが真っ赤に染まって目が霞む。
酷いめまいと痺れ。













力が抜けて倒れ込む。体が勝手に痙攣する。


















ああこんな終わり方、
せめて悟にごめんってちゃんと_______

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海月(プロフ) - バナナプリンさん» コメントありがとうございます!クソ好きと供給が素直すぎて笑いましたw元気出ました😂 (1月22日 20時) (レス) id: 5fb6f2a200 (このIDを非表示/違反報告)
バナナプリン - クソ好きです🍌色気男主大好物なので助かります!!供給ありがとうございます!!!✨ (1月22日 0時) (レス) @page23 id: 2d27e83292 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - 白夜琉さん» コメントありがとうございます!凄く嬉しいです😭✨励みになります😭 (1月3日 8時) (レス) id: 8800e7a7fe (このIDを非表示/違反報告)
白夜琉(プロフ) - この作品、好きすぎて辛いです、、、、切実に海月様に感謝を伝えたい……ありがとうございます。 (1月2日 21時) (レス) @page3 id: ca611a4723 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海月 | 作成日時:2024年1月2日 13時

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