最強と最狂2【呪術廻戦】

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『あ、でも。
優しさは連鎖するという考えは
高専に来てからずっと持ってるよ。』














優しさは連鎖する、か。










俺もいつか八神先生のようになれるだろうか。
ここまで美しく愛情深い人に。














『悟がね、教えてくれた。』













伏黒『あの人が？』














まさかの人物に驚いて思わず箸を止めた。
















『うん。俺さ、昔虐待されてたじゃん？
それで何か全部どうでもいいなーって、
その後も色々あってさ。生きてても意味ないって
高専に来るまでは本気で思ってたんだ。』














過去の話をする時、
この人は他人のことのように笑う。














『悟がね、見抜いてたんだよ。




ある日




''心配すんな、
俺がお前の感情取り返してやるよ''って。




凄い笑顔で言われて、
一度失った感情を取り戻せるはずがない
って感じだったんだけど。』













『本当だった、その言葉が俺を変えた。
誰かに心を委ねてもいいんだと思った。』
















『''辛いのに無理やり笑うな''
''一人で泣くな、俺がいる時に泣け''
他にも色んな言葉をかけてくれて。



疲れ切って床で寝てたらベッドまで
運んでくれたり当たり前のように看病してくれたり。
数え出したら山ほどあるんだけど、






……うん。
悟の優しさが俺の心に綺麗な色をつけたんだ。』















五条先生の話をする時の
八神先生は愛おしい人を見る瞳をしている。













『だから、大切な人には優しくしようって。
世界中大変な思いをしてる人がたくさんいるけれど
せめて自分の周りの人は幸せにしたい。




……1人気づいてやれなかったんだけどね。』



















結局、
俺は八神先生の違和感に最後まで触れられなかった。



















ただ美味い飯を食って大好きな人の話を聞いて。



















その後に残ったのは



















どうしようもない後悔だった。

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