カスミソウ Ⅱ (ページ1)

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絆創膏ページ1

あっという間に終わったステージ

ステージ袖に履けたあともまだ余韻に浸っている。

ミスもなく完璧に終わったステージ。
そのはずなのになぜか暗い雰囲気なのは完全に私のせいで
オッパ達に申し訳ない。

「あのーオッパ達？私ほんとに大丈夫だから…ね？」

ケイタ「A…」

ハオ「でもっ、いくらなんでもっ…」

「ちょっ！なんでオッパが泣きそうになってるの？
私はほんとに大丈夫。こんな風になること、
ほんとは少し覚悟してたんだ。この番組に出るって決めた時から。」

ルイ「でも、、守ってあげれなくてごめんね…」

優しすぎるオッパの言葉に目頭が熱くなった。

「そんなことないよ。オッパ達が近くにいてくれただけで、
私は心強かったよ。」

これはほんとに紛れもない事実。

あの状況でオッパ達がそばにいてくれたのは
本当に唯一の救いだった。

.

.

Kグループのパフォーマンスも終わり、
Gグループの待機場所に戻った。

戻るや否やGグループのみんなから
たくさん心配されてなんだかとても申し訳なくなった。

Gグループのみんなで手を繋いで結果を待つ。

バンっとケイタくんの名前の横に点数が出た。
高い点数はKグループの同じパートの人より高かった。

次に出されたのはメインボーカルのハオオッパの点数と
私の点数、Kグループのファニオッパの点数。

「おっ、オッパ！」

ハオ「Aっ！」

ありがたいことに2人ともファニオッパよりも
高い点数を獲得することができた。

なんだか私たちの歌が認められたみたいで
すごく嬉しい。

全員の点数発表が終わり、
あとは全体の勝敗を待つのみとなった。

今のところ全敗中のGグループ。

ここで私達が少しでもGグループに貢献しなければ…
そんな思いが強い中ついに映し出された勝敗。

ハオ「っ…！」

ケイタ「みんなっ、！」

「オッパ！！」

ケイタ「勝った…勝ったぁぁ！」

みんなで抱き合ってこの喜びを分かち合う。

今まで休まず練習してきた努力が報われた気がして
ほんとに嬉しかった。

だけだ正直、どこか心から喜べない自分がいた。

ずっとほったらかしてた指の傷に
絆創膏でも貼ってあげようかと盛り上がりが落ちついた後
スタッフさんに事情を話し待機場所を出た時

⁇「Aっ」

聞きなれた声が耳に響いた。