カスミソウ (ページ10)

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知っている顔ページ10

はぁ……

「3スター…か……」

私なりに沢山準備して、
沢山頑張ったつもりだった。

だけど出来ればユジナ達に続いて
ALLスターを取りたかった。

私に期待していた人を
ガッカリさせてしまっただろう。

マスターニム達はああ言ってくれたけど
やっぱりかなり悔いが残る。

ハオ「おかえり」

席に戻ると真っ先にオッパ達が
声をかけてくれる。

オリー「やっぱりAはすごいよ！」

リッキー「今まで見てきたけど、やっぱり凄かった。」

「でも、ALLスター取れなかった……」

ハオ「だけど僕達の中ではALLスターだよ」

「んー」

そうは言われても、どうしても納得できない自分がいた。

??『あの～』

「えっ？」

突然後ろから聞こえてきた母国語に
思わずビクリと肩が跳ねる。

そっと後ろを振り向くとどこかで
見覚えのある顔があった。

??『Aちゃんだよね？』

あ、思い出した！
この人は……

『えっと、もしかしてciipherのケイタさん？』

ケイタ『うん！知っててくれたん？』

『はい！宝石箱見てました私！』

ケイタ『マジか！宝石箱なんて、Aちゃん何歳やったん？笑』

『小学5、6年生くらい？ちょうどK-POPハマり始めた頃だったんです。』

久しぶりの日本語での会話
一方的だが知ってる人との会話
どうしてもテンションが上がってしまう。

ケイタ『そういや、さっきのステージほんま良かった！』

『ほんとですか？3スターでしたけど……』

思い出してまた少し悔しくなる。

ケイタ『でも、スターの数が全てじゃないと思うけどなぁ俺は。
相手にどう届くかが大事だって俺は思ってて、たとえ3スターでもAちゃんのステージはものすごくかっこよかった！』

ケイタ『それにあのステージはALLスターでもおかしくなかったと思うで！だからあんま落ち込まんで？な！』

日本語での褒め言葉や励ましの言葉は
ストンと心に入ってきた。

『ありがとうこざいます！ケイタさん』

ケイタ『ん！てか、ケイタさんて笑
もっと気軽に呼んでや！日本人同士だし、敬語もなし！』

『えっ、じゃあ……ケイタ君？』

ケイタ『あはっ、可愛い！OKケイタ君で！
よろしくねA！』

『う、うん！』

これから頑張るって決めたんだから、大丈夫。

絶対ユジン達に追いついてみせる。

ここで初めてできた友達ケイタ君。

その後彼は見事にALLスター取っていた。