大切な笑顔２ (ページ7)

今日:18 hit、昨日:16 hit、合計:243,453 hit

27 ページ7

『ねぇ、昨日って、いつの同窓会だったの？』

「へ？
　あ、えっとね、高校・・・かな。」

『・・・高校かぁ。

　お友達、すごい心配してたけど、ちゃんと帰れた？』

昨日・・・、登坂君に送ってもらったなんて言えない・・・。

「うん、方向一緒の人とタクシー乗ったから大丈夫だったよ」

『・・・・』

「あ、チーズとかあるから、出すね♪」

・・・・・た、耐えられない空気・・・。
私、昨日何か電話で言ったのかな？

登坂君と隆二君、電話で話したのかな？

思い出せない・・・。

『・・・あの・・・・さ。』

ど、ど、どうしよう・・・。
やらかしちゃってるのかな・・・。

『・・・いや、何でも無い・・・』

何でも無いんかい！！

「ワイン、まだあるから飲もうよ♪」

えーーーい、馬鹿な振りしよう！
何も知りません。誰の事ですか？って振り・・・。

『でも、その前に聞いて欲しいことがあるんだけど・・・さ。』

おや？

聞いて欲しいって・・・。

何だろう・・・。

でも、隆二君にこれ以上近づけない。
想いは閉じ込めるんだから・・・。

「・・・うん？
　なんだろ？

　・・・・・でも、ちょっと・・・眠い・・・」

うん、寝てしまおう。

『え？そんな飲んだ？』

「ふっわふわするー。

　眠いもん・・・」

このまま、きっとすごーく卑怯だけど、隆二君の言葉を聞いちゃいけない気がした。

自分の気持ちが後戻りできそうにないなって。

今ならまだ大丈夫。

押し込められる。

寝たふりでも何でもどんとこい！！

『Aちゃん？？』

「・・・ｚｚｚ」

自分で思ったよりも酔っていて、そして睡魔も襲ってきて・・・。

フワフワする意識の中、抱っこされてるような感覚。

ここはベッドかな？

隆二君の香りに包まれて眠りそうになる。
すごく幸せ。

『A・・・

　寝ちゃった・・・か。

　ちゃんと気持ち伝えたかったのになぁ。』

朦朧とする意識の中、何とか聞こえた声。

『臣には渡したくないんだよ』

え？

『チュッ』

え？

『おやすみ・・・

　・・・好きだよ、A』

バタン・・・