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広臣
(そんな時、あの同窓会の話がきた。
俺は仕事が不規則だし、その時間に終わるかもわからなかったから、行くか迷った。
でも、どうしても会いたかった。
会って確かめたかった。
彼女じゃなきゃダメなのか・・・。
どうしてそんなに彼女を想ってしまうのか・・・。
俺は少し長引く仕事に焦りながら、彼女に会うことを楽しみにしていた。
横で隆二がどんな想いでいるのかもわからなかった。
やっと行けた同窓会。
いつものメンバーがこっちこっちって誘ってくれる。
でも、俺は彼女を探して、彼女の笑顔を見たくて必死だった。
あの頃と変わらない笑顔。笑い声。仕草。
心の奥にしまっていた、開けることは無いって思ってた扉を俺は開いた。
俺、彼女のことがやっぱり好きだ。
俺の心が彼女を好きって言ってるような・・・変な感覚。
これが運命だったらいいのに・・・。
大人になって、お酒も入って、少し強くなった俺は彼女に話しかけた。
あの頃は一言交わすのに２年かかった。
でも、今、こんなに近くにいる。
たくさん話ができてる。
酔った彼女は昔のまま、いや昔以上に魅力的で、ずっと見つめていたいって思った。
でも、彼女には想う人がいるらしい。
しかも、りゅーじくん。
俺の大事な隆二のことだとは・・・まさかって・・・。
でも、色々とつじつまが合ってくる。
隆二の話と合致するところがある。
そして、彼女はその想い人の事をキラキラして遠いから、自分に釣り合わないから終わりにするって・・・。
俺は彼女を送って、勇気を出して手を繋ぎながら、俺の思い過ごしであって欲しいって。
だって隆二とライバルなんてありえない・・・。
でも、
彼女の家は、隆二の隣のマンションだった。
ビンゴじゃん。)
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作者名：moon
| 作成日時：2016年6月9日 15時
