検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:106,493 hit

81 ページ21

通された奥の個室スペース。



運ばれてきたカクテルを前に、私は高木さんの顔を見た。







「どういう目的ですか?」







高木
「目的?」







「お金・・・とか?」







高木
「お金ねぇ・・・。



 俺ね、結構稼いでるんだよね。



 それに君からお金なんてもらおうなんて思って無いよ。」








「じゃあ・・・。」









高木
「君が欲しいんだ。」









「え?」









何・・・この人・・・。



思考回路が止まってしまう。









高木
「前から気になってたんだ。



 真剣に仕事するとことか、いつも笑顔のとことか。



 だから、三代目のみんなからあんなに慕われてるんだって。




 なのに、何度か将吉くんと一緒のとこを見かけたんだ。」








見られてた・・・。









高木
「俺はね、下積み時代を支えてきた女性を捨てて、他の人を選ぶアーティストをたくさん知ってる。」







「何が言いたいんですか?」








高木
「将吉くん、今度ソロデビューするんだってね。


 そのジャケ写、俺が撮ることになってるから。





 今って、彼にとって大事な時期でしょ?」









これから、将ちゃんの夢が叶うって時期。








高木
「きっと、このまま付き合ってても、Aちゃんが泣くことになる。」








「そんなことないです!」







高木
「あるよ。わかるもん。



 だから、傷つく前に、俺のとこにおいでよ。








 そしたら、二人の事、黙っててあげる。」








ニヤリと笑う高木さんが怖かった。





そして・・・将ちゃんとの未来が怖くなる・・・。









高木
「まあ、今すぐってわけにはいかないだろうから、少し待つよ。





 きっとAちゃんにもわかる時がくるから。」









そう言って、高木さんはお酒を飲み干して、私に連絡先の交換を強制した。









高木
「きっと俺のところに来るから。」









私は痛いぐらいに握りしめた拳を見た。








「・・・どうしよう・・・」









将ちゃんの夢を守りたい。



でも、将ちゃんと離れたくない。









私はどうしたらいいかわからなくなっていた。

82→←80



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
249人がお気に入り
設定タグ:SHOKICHI , SECOND , 八木将吉
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

moon(プロフ) - みほこさん» みほこさん、お久しぶりです!ほんと切なくなるようなことばっかり・・・勝手に手が動いて・・・。ごめんなさい(笑) (2016年8月2日 1時) (レス) id: 9ff8470f98 (このIDを非表示/違反報告)
moon(プロフ) - あやさん» あやさん、しばらく辛いことが続くと思います・・・。懲りずに読んでやって下さい! (2016年8月2日 1時) (レス) id: 9ff8470f98 (このIDを非表示/違反報告)
みほこ(プロフ) - そんな。。。先に将ちゃんと話さなきゃ!主人公ちゃん自分で先に決めちゃだめだよ。嘘ついて呑みにいった将ちゃんも将ちゃんだけど。。。 (2016年8月1日 2時) (レス) id: 6b3f9fe695 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 主人公も将ちゃんも情けないです(;_;) (2016年8月1日 1時) (レス) id: 6d293521e2 (このIDを非表示/違反報告)
moon(プロフ) - あやさん» あやさん、いつもありがとうございます!誰も気づいてないってとこ、しっかりしてそうでボケボケなSECOND兄さんにピッタリかなって(笑)私も書いててニヤニヤしちゃってます♪ (2016年7月30日 2時) (レス) id: 9ff8470f98 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:moon | 作成日時:2016年7月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。