大切な笑顔 (ページ18)

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真奈美
「あんた、振られたばっかって言ってたのに・・・。

　相変わらず、おモテになるようでーーー」

「へ？
　りゅーじくんはいつもね、ごはん食べて、お酒飲んでるだけだよ。

　それに、とおおおおおおおおおおおい人だし。」

千佳子
「何、それ？」

「とおいの、手が届かないの。

　すき・・・・なのに・・・」

「「ちょっとー泣かないでよぉーーー」」

気づいたらいつも胸に貯めてた隆二君への想いが溢れ出てきて、真奈美と千佳子の前で泣いてた。

だって、無謀な恋なんだもん。

広臣
「どうしたの？」

真奈美
「・・・えっとね、うちらもよくわかんないけど、好きな人が遠い存在っぽい。」

広臣
「好きな・・・・人・・・・」

「りゅーじくん・・・涙」

千佳子
「とっ登坂くんは、いいの？あっちのみんな」

広臣
「・・・うん。だいじょーぶ。」

「胸がズキズキするよぉ・・・」

広臣
「・・・・・・」

広臣
(せっかく会えたのに、他の男のこと想って泣いてんのかよ。
　いつだって近づけないな・・・。

　でも、今日会えたこと、無駄にしたくない。

　
　それにしても、りゅーじって・・・。

　まさか・・・ね。)

広臣
「二次会、終わるみたい。
　ねぇ、森川さん、ちゃんと帰れる？
　うちどこ？」

真奈美
「Aはね、○○らへん」

広臣
「うっそ。うちと近所だわ。
　タクシー一緒に乗ろうか？」

真奈美
「あ、でも、一回、りゅーじくん？って人に連絡するよ。

　電話待ってるみたいだし。」

広臣
「・・・そっか。

　俺、あっちいるから、わかったら教えて。

　ちゃんと俺が送るから大丈夫って言っておいて。」

真奈美
「うん、わかった。

　(何か、すごいことになってんじゃん、A起きなさいよーーー)」

「もしもーーーーし、りゅーじくん？
　今から帰るって！
　私はまだいいんだけどね、送ってくれるってぇ！」

真奈美
「あ、変わりました。何か同級生の子が近くの家みたいで、タクシーに一緒に乗ってくれるそうです。」

隆二
「そうですか。送ってくれるなら大丈夫かな。
　ありがとうございます。」

真奈美
「あ・・・あの！
　この子、こんなんですけど、いい子なんです。

　あなたが遠いって泣いてました。

　私、Aに幸せになってもらいたいんです。」