27話 ページ28
9年前
Aside
捕まれた腕からはじっとりと人の体温が感じ取れて、今すぐ逃げたい気持ちに駈られた。
どうして、
呼び止められた意味とは?
なんで、
やめてくれ、やめてくれ
やめてくれ
俺は…
ダ「A、(Aの本名)、俺は絶対にお前を助ける」
2年前くらいにも、同じことを言われていたのを思い出した。
『お前は絶対に助けるから』
『お前は俺が守るから』
『周りなんか気にすんなよ』
結局そんな言葉は俺には絶対に響かない。
助けられても守られても結果は同じ
俺はこの世界が嫌いなんだ。
くそったれ、ばかやろう、だから嫌いなんだ。
「できもしないくせに助ける助けるって……勝手に人の気持ちを決めつけんな!!!」
目の前の(ダーマの本名)に掴みかかる俺の手は貧弱で、今にも折れそうで、なぜこんなことしているんだろうと他人事のように思った。けど、開いた口からは勝手に言葉が溢れでる
「お前はそうやっていつも…!!!俺にかまって!!あんなの全部無意味なのに!だから嫌なんだ!!!だからっ、だからお前みたいな奴が俺は大嫌いなんだ!!!」
目を見開き歯を食い縛り、唾を飛ばしながら怒鳴った。
久しく出していなかった声はかすれていた。
けど、腹立たしくて腹立たしくて、その時俺は止まれなかった。
目の前の男は表情を変えて周りの人間を遠ざけた。
ダ「わり、ちと先行ってて」
シ「あぁ…大丈夫なのか?」
ダ「おー、いいからいいから、後でお前んち合流な」
周りに人が居なくなり、辺りは静まり返った。
ダ「……A、お前そんなこと思っていたのか?」
「っ!!その名前で呼ぶなよ!あぁ!思ってたさ!なんだよ!ガッカリしたか?!俺はこういう人間だよ!!世界が大っ嫌いな人間だ!」
ダ「…そうか」
「いつも話しかけてきやがって!!!ずっと迷惑だったんだ!!!一刻も早く俺から離れてくれ!うっとおしいんだよ!!!」
自分でも訳がわからなくて、泣きそうになりながら殴りかかった手はあっさりと止められた。
ダ「(Aの本名)…俺はそれを聞けてよかったよ」
思いもよらぬ言葉に目を見開く
ダ「俺はずっとお前の本音が聞きたかったんだ」
「はぁ…?!…何言って」
ダ「だからそれを聞いて俺から言いたい言葉はたった一つ、
世界を嫌っているお前がここまで生きてこれた理由はなんだ?」
思考回路が、全て止まったような感覚に陥った。
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zuすま(プロフ) - トマトジュースさん» レスありがとうございます!!wお母さん兼神様でもあるのですね!!神からコメントを授かることができるとは…色んな方々の為に頑張ろうと思いました!!!(やばい奴すこ……) (2019年10月2日 23時) (レス) id: 78505669c4 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - zuすまさん» 背中押していただき有難うございます!!!!!!!!!!今日も今日とてうちの息子達が可愛いっっつ!←(テメェなんだよ)(神だよ)(母親じゃねぇのかよ)(母でもあり神でもあるのだ…)(近づかないほうがいい、やばい奴だ…) (2019年10月2日 20時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
zuすま(プロフ) - トマトジュースさん» コメントありがとうございますっ!!やっと夢主様の背中を押すことができたよお母さん!!コックハクですよ!ふおおお!w(吐血) (2019年9月26日 7時) (レス) id: 78505669c4 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - つ、ついに、こ、こ、こ、告白きたァァァァァァァァ!!!!!!!!!!お母さんは信じていましたよ!←(何もんだよ)(母親だ)(しらねぇよ) (2019年9月26日 7時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
zuすま(元zuてぃーすまいるです)(プロフ) - パピコの亡者さん» レスありがとうございます!頑張ります!!! (2019年1月8日 19時) (レス) id: 78505669c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:zuすま x他1人 | 作成日時:2018年12月1日 11時