No.3 ページ3
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｢またか｣
｢そうですね〜｣
重々しいため息が決して狭くない室内に響く。
薄暗い室内を煌々と照らす巨大なモニターには、防犯カメラに僅か0.04秒しか映らなかった“死神”がこちらに背を向けて立っていた。
街中でのヴィランとの戦闘が長引いて会議に遅れてきたエンデヴァーは、錚々たるメンツが首を並べて座っている絵図を見て、そう一言漏らした。
彼の全く気乗りしていない声に半ばやけくそで返事をしたのは、九州で絶大な人気を誇る“速すぎる男”、ホークス。
彼もまた、モニターに映る者に散々冷や飯を食わされている人間の一人だった。
ここは、公安ヒーロー委員会と呼ばれる組織が管轄する、特一級危険個性犯罪者捜査班が使用している会議室だ。
日本国に重大な害を及ぼすとされる危険な
もちろん、そういった巨悪なヴィランを捕縛するにはヒーローの存在が不可欠であり、こうした捜査会議では、しばしヒーローが参加する事もあった。
特に公安警察と深いパイプを持つホークスや敵検挙率で不動の一位に立っているエンデヴァー、メディアに露出せずに活躍するアングラ系ヒーローは常連だ。
エンデヴァーが席に着いたのを見届けて、再びホークスが口を開いた。
｢しっかし、可動域の狭い路地裏で撮影可能範囲が12メートルもあったのに、映ったのはコンマ0秒4！ここまで来るといっそ面白かね〜｣
｢笑い事ではないですよ、ホークス。｣
頬杖をついてとんでもない事をいうホークスを特捜班のメンバーである女性が窘めたが、その声は苦々しく、ホークスのように笑い飛ばしてしまえたらどれ程良かったかと苦悩に満ちていた。
｢今月に入って既に二件目だ。今回の事件から何か進展は｣
机に置かれた資料を捲りながらエンデヴァーが問うと、公安職員は物寂しい笑みを浮かべた。
｢あると思いますか｣
｢･･････｣
一向に進まない捜査に、エンデヴァーは眉間に皺を寄せてモニターの人影をじっと見つめた。
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リサ(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしてます！ (2021年12月7日 20時) (
レス) @page14 id: 942b3344d9 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！！ (2021年12月7日 11時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - 文が多いのにスラスラ読めて楽しい小説ですね、ここ(占ツク)に少ない雰囲気の作品なので、ちょっとラッキーな気分です(笑)！こういうの、私は好みですよ。 (2021年12月7日 9時) (レス) @page4 id: 730c5fdade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2021年12月6日 18時
