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茶で倒すと宣言した豊臣くん。酒井くんと榊原くんがお茶に詳しいはずもなく、
「「爽健美茶！！」」
「不正解！」
『産地やって…』
「京都、通圓の宇治茶ですね」
「正解。これにより旗印戦秀吉くんの勝利」
豊臣くんは所作も完璧で魔村さんもちびっと驚いていた。ほんで酒井くん榊原くんを散々煽り、連続で旗印を掲げたと思えば次は将棋対決。
将棋はわかんないんだよなぁ…
「戻るのですか？」
『将棋わからないので…失礼します』
着付けをしてもらった部屋に戻ると制服がない。え、どこいったん制服…！！
でも旗印戦の結果が気になるので終わったらまた魔村さんのところへ向かえばいいかと教室に戻る。
「まつちゃん！」
『みやびちゃん、どうなってる？』
「着物姿お綺麗です！今から始まりますわ」
『制服が見つからなくて…でも気になるから戻ってきちゃった』
「では、こちらで一緒に！」
教室の後ろ側で観戦する。早指しなんてあるんやなぁ…将棋のこと全然知れへんからちょびっとだけ楽しい。現地で見てればよかったかも。
なんて思っていれば王手をかけられまたも敗北の2人。てえもねえなぁ、豊臣くん。
「まつ、凄かったな」
『うん、豊臣くんてえもねぇ』
「いや、まつのお茶がやぞ」
『私？』
「着物姿も綺麗や」
『ほ、褒めてもなあんも出ないよ』
手の甲で頬を撫でられ、こちらを見る眼差しはまるで愛おしいものを見るようで。
着物の苦しさやねえ胸の苦しさが浮かぶ。
「なんかここは暑いな」
「も、毛利…」
『あの、私、着替えてくる！』
どうしてもこの胸の苦しさが甘くて仕方がない。魔村さんが戻してくれたのか、制服が置いてあったので帯を解けば先程より酸素が入ってくる感覚。
火照る頬も、ちびっとずつ鎮まっていった。
「加藤」
「なんや？黒田」
「秀吉に旗印を掲げないか？」
戻る途中に聞こえた黒田くんと加藤くんの会話に胸騒ぎがする。
あれは豊臣くんのハッタリだということはわかっておるが、あの2人が共謀するということは喧嘩になるやろう。そうなりよったらまたみやびちゃんが…
「まつちゃん？難しい顔をされて、どうされたんですか？」
『みやびちゃん、約束忘れへんでね！』
「は、はい…？」
不思議そうな顔をするみやびちゃんを他所に、高校に進学してからの胸騒ぎの連発にそろそろ疲弊してきた私は小さくため息をついた。
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パンダ - 前田大好きなので応援してます (2022年10月8日 10時) (
レス) @page22 id: 463b37ca19 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 久しぶりの投稿ありがとうございます！！これからも応援してます！ (2022年10月7日 23時) (レス) @page22 id: da4f381cbe (このIDを非表示/違反報告)
naな(プロフ) - 私も前田くん好きなので、楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年10月4日 22時) (レス) id: 948a9abe41 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの権左ブロウ - 頑張ってください！応援してます (2022年8月20日 0時) (レス) @page21 id: e25671cd6c (このIDを非表示/違反報告)
あいる(プロフ) - 私も前田くん好きなので楽しく読ませてもらってます！更新楽しみにしてます♡ (2022年8月15日 23時) (レス) id: 8e4d5cdfdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2022年8月8日 17時
