兄の代わりに呪詛師になった話。 (ページ2)

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「傑、先に教室いってよ」

「えぇ…私かい？」

「僕の危険察知がビンビン反応してる…」

そう言ったら、呆れたような笑顔でハイハイと先に教室にはいってくれる兄は優しさの塊だと僕はつくづく思う。

そして、新学期の初盤である一年生である僕達と他の同級生2名？のうちの一人だろう、呑気に教室でタバコを吸っているではないか。

「ええっと…こんにちわ？」

「…」

「私は夏油傑、こっちは私の弟のA。よろしく」

「…似てないね、双子なのに」

そう言いながら、フゥーとタバコの煙を吐き出すその姿はヤニカスになってしまった人そのものの姿だった。

吸い慣れすぎでしょ…いつから吸ってるんだ？

「それより、君って先輩？同級？」

「同級。」

「そっか、よろしく」

「ん」

彼女と…まぁ、そんな会話を交わして、席に座ろうと選ぶ。

多分担任？が来るまであと10分足らずだしね

「…傑、僕こっち座るね」

「えっ、私もそっち…」

右側の窓から二番目の席に僕は傑の声を無視しして座った。

理由？本当は窓側とかが良いんだけど、冬場と夏場は死ぬ程温度差が激しいから今年からやめた。

「…はぁ、じゃあ私は窓側座るね」

「ん。」

「「「…………………。」」」

双子なのに会話終了及び、沈黙の場が出来てしまった。

え、これってどうするべき？ヤニカスちゃんに話し掛けるべき？そう思ってれば、ガラッ！と引き戸が勢いよく開いた。

「…。」

奇抜な白髪頭の青と水色の中間辺りの目の色をしている超大型巨人的な奴が入ってきて、空いてる席にドカッと座った。

…とりあえず、声かけとくか

「……こんにちわ、よろしくね。僕は夏油A、こっちの窓側に座ってるのが傑って言うんだ。」

「……あぁ、うん」

まさかの"あぁ、うん"。え？会話終了？勇気だして喋ったのに？

そう思ってれば、あのさぁ～と超大型巨人が口を開いた

「お前らって双子？」

「そうだけど？」

「へぇー、顔似てねぇのな。」

「二卵性だからね」

「へぇ」

「「「……………。」」」

会話終了した。

え？もしかして、気を使ったて話題出したけど、あれだった感じ？話題性が無かった奴？一応、反応しておいてやろって感じ？

とりあえず、此処の学校で青春もくそも無さそうなのが何となく察したわ。