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Encounter(出会い)/ wtnb ページ10

これは、僕が幼稚園の頃の話。

僕には家も近所で仲良しの1つ年上のAちゃんがいた。
Aちゃんは僕のことを「こうちゃん」と呼ぶ。

wtnb「こうちゃんはやだー!!」
A「なんでー。」
wtnb「ちゃんがついてるー。おんなのこみたいー。やだー。」
A「だってこうちゃんはこうちゃんだもん!!!そのほうがかわいいもん。」
wtnb「ぼくはかっこよくなりたいのっ!」

そんなやり取りをしていた僕たちは、中学校まで一緒だった。
年を取るにつれて、周りの子は僕のことを「航平」と呼んでくれた。
でも、Aちゃんだけはずっと「こうちゃん」だった。

ひそかにAちゃんに恋心を抱いていた僕は
「好きな子にはかっこいいって思われたいのに…」
「でも、こうちゃんって仲良くしてるから呼んでくれるんだよな…」と葛藤していた。
そして同時にこの関係が壊れないようにと恋心を隠していた。


しかし、事態は急変する。

wtnb「アメリカ!?USA!?」
A「それ以外にどこがあるって言うのよ!!!」

突然突き付けられた現実。それはAちゃんがアメリカへ行くということだった。
Aちゃんのお父さんの仕事の関係でアメリカに行くことになったというのだ。
いつ帰れるかもわからないということで、一家全員で引っ越すのだと言われた。

それから2か月は生きた心地はしなかった。
Aちゃんは「ここに来るのも最後か…」と思い出をかみしめるようなタイプではなく、むしろ明るすぎるぐらい明るかった。


そして迎えた出発当日。
やっぱりAちゃんは元気で、見送りに来た僕の方が泣きそうになっていた。

wtnb「ごめん…俺が泣くとこじゃないよね…」
A「ほんとだよ…行きたくなくなっちゃうじゃん。」
wtnb「なんかごめん…また、会えるよね。」
A「当たり前じゃん!アメリカに来れば、すぐに会えるよ。でも…」
wtnb「でも?」
A「1つだけお願いがあるの。もし、会えなくなったとしても、お互いが変わっちゃっても、こうちゃんはこうちゃんのままでいて。」
wtnb「…わかった!約束ね。Aちゃん」


その後、3年たっても5年たっても、Aちゃんは日本に帰ってこなかった。
初めのうちは手紙を書いたりメールを送ったりしていたものの
僕は大学入試に忙しくなり、連絡は途絶え、いつのまにか音信不通になった。

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こえおん - 私にはなんでこんなに酷評されているのかわかりませんが私は好きです!これからも頑張ってください! (2021年9月21日 23時) (レス) @page17 id: 68c918356f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちむぎ。 | 作成日時:2021年9月19日 21時

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