How to solve this Question? (ページ8)

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Encounter（出会い）/ kwmr ページ8

kwmr side

僕の趣味は、読書である。

仕事場でも時間があれば本を読んでいるが…とても集中できる環境ではない。

ある者は「俺の筋肉が…！」と筋トレに励み
ある者は「昨日イベントに行ったんだけど、やっぱ推しは尊いわ～」と後輩に語り
ある者達は「今日の新作スイーツをかけて勝負だ！」「よっしゃ！」と動画も回ってないのにゲームに没頭し
ある者は「みんな元気だよねー。」といいつつ、ルービックキューブで遊んでいる。

この状況は静かとは言えない…というか、むしろうるさい。

kwmr「会議、１時間後だよね。ちょっと出てくる。」と声を掛けると
fkr「いってらっしゃい」とまるで母親のような返しをされた。

そして今、近くの図書館の窓側のお気に入りの席に座ろうとしたところなのだが…先客がいた。どうやらその女性は、僕と同じ本を読んでいるらしい。奇遇だなと思った。

…仕方がない、後から来たのは僕の方だ。と心を落ち着けた。

次の日、やはりオフィスはうるさ…いや、静かではない。

ある者は「補給してから運動しないと…！」と腰に手を当ててプロテインを飲み
ある者は「推しのチェキ可愛いやろ？」とおそらく昨日と大差ない話をし
ある者達は「今日は駅前のスイーツをかけて勝負だ！」「よっしゃ！」と動画も回ってないのにゲームに没頭し一喜一憂している。ちなみに今日は漢字でその差は歴然のようだ。
ある者は「みんな元気だよねー。」といいつつ、昨日とは違うパズルにはまっていた。

kwmr「ちょっと出てくる。」と声を掛けると
fkr「１時間後には戻ってくるんだよー」と言われた。
ツッコミたいところは山ほどあるが仕方ない。

そして、図書館に行くと…やはり彼女はあの席に座っている。
僕の特等席には彼女がいた。

…仕方がない、今日はカフェで。と背を向けたとき、左肩に振動を感じた。

驚きで声を出しそうになるのを抑え、振り向くと僕の特等席にいた彼女が申し訳なさそうに手紙を渡してきた。

『…特等席、とってしまってごめんなさい。あなたに気づいたほしくて。』

手紙を受け取ると彼女は逃げるように走ってしまった。
とっさに声を出したけど、振り返ってはくれなかった。
別に自分が好き好んで座っている席。謝られる必要もない。
なぜ、彼女は何も話さないのだろう…
なぜ、彼女は僕のことを無視して行ったのだろう…

まさか…！

なぜだかよくわからない。
だけど僕は、読みかけの本にしおりも挟まずに走って彼女を追いかけていた。