中央の国の法律ボーイ【魔法使いの約束】 (ページ44)

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【消えたブラッドリー】ページ44

「おい、おまえら！」

スノウとホワイトが何かに気付きかけた時、今までこの場には居なかったブラットリーが現れた

どことなく表情がにやにやと好戦的な笑みを浮かべている

「魔法舎の結界を解いてやったぜ。」

「なんだと！？」

「もちろん、奴らを殺すためだ。」

好戦的にそう言い放ったブラッドリー

そんな中、低い声が彼の名を呼ぶ

「ブラットリー……。」

テミスから低い声が聞こえた

その声で魔法舎の結界を解いたブラッドリーの名を呼び、続ける

「何をやっているのだ。貴様は…？」

「魔法舎の結界を解いただと…？ふざけてるのか？」

「ふざけてねぇーよ」

明確に怒りを見せた

未だに目が見えて無いのに、テミスは彼の方を睨みつけていた

しかし、北の魔法使いであるブラッドリーは物怖じしない

「…貴様が、暴れたりないのはよく解った…しかし。」

「ここには賢者様とまだ傷が癒えていないファウストが居る…この二人を危険にさらす気か？」

「ハッ、てめえは本当に呪い屋を特別視してるよな。過保護すぎんだよ。」

テミスの言葉は晶から聞いたら普通の言葉としか聞こえないが、ブラッドリーからしたら捉え方が違うのだろうか

シャイロックはキセルを銜え、煙を吐き、「戦争になるのはやむおえない」と告げる

カインから返された額縁を持ちながら、くるくるとムルが飛ぶ

「余裕があるから、仲良く出来るんだ！」

「＜大いなる厄災＞のせいで世界はめちゃくちゃ！」

「余裕がなくなったら、人も、魔法使いも、優しく出来ない。」

飄々としているムルの言葉には真意を突くような言葉がある

猫のような瞳で皮肉にも真理にもとれない言葉だ