中央の国の法律ボーイ【魔法使いの約束】 (ページ19)

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【信じがたい現実】ページ19

ファウストは再び、意識を落とし、静かに眠った

一段落着いたと思いきや、オズが静かに部屋から去ろうとする

「オズよ。」

「どこへ行くのじゃ。」

「私は務めを果たした。」

そう言って去ろうとするオズにカインが待ったをかける

カイン曰く「来年の＜大いなる厄災＞との戦いに向けて話し合わないと」とオズに頼み込むが

そのオズは「断る」と一蹴した

一蹴したとしてもカインは諦めずにオズを引き留めているが、

「宿命は変えられない」と残し、オズはこの場を去ってしまった

オズに向かって伸ばしていた手は空しく空中に彷徨っていた

カインの肩を同じく中央の魔法使いであるテミスが手を置いた

「仕方ありませんよカイン、オズは頑固者ですからね。」

「同じ中央の魔法使いならば、お主もカインに加勢してオズを引き留めれば良かったものの…」

老人めいた口調の双子の内の1人である少し長い髪の少年の言葉にただテミスは苦笑を浮かべた

その後にもう1人の双子はぽつりとあることを呟いた

「しかし、あれはよう言うわ……。」

「己は力技で宿命を変えておいての。」

双子の言葉にカインは反応するもののもう1人が「気にする事ではない」と伝え

先程のカインの言葉に賛同した

「我はカインの言うことは一理あると思うぞ。」

「我もじゃ、さすが中央の国で、騎士団をまとめいただけのことはある。」