中央の国の法律ボーイ【魔法使いの約束】 (ページ11)

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シャイロックの一言に青年は晶の存在に気付いた

体を強張らせている晶を見て「私ってば」と頭を抱えた

彼は晶を見て、自己紹介を告げた

「初めまして、賢者様。」

「私はﾞ中央の魔法使いﾞのテミスと申します。」

と、晶に手を差し出す

テミスと名乗った青年の切り替えの早さに驚きつつも、彼の手を握った

晶が握ったことを見た、テミスはニコリと笑い握り返す

彼の笑顔を見て、晶は強張っていた体が緩んだ

先程の凛とした口調とは違う、丁寧な口調だ

「以後、お見知りおきを。」

「は、はい！」

「何だ、悪い人ではないようだ」晶は彼の今の様子を見て安心した

だけど、彼は笑顔で「２人は後で覚えておくように」とカインとヒースクリフに向けて般若を背負った笑顔で釘付けした姿を見て

釘付けされた２人は「仕方ない」と言った様子で頷いた

シャイロックは笑っている

すると、先程まで空気だったドラモンドが声を上げる

「おい、テミス！おまえは確か裁判官の筈だ！」

「この無礼者たちを今すぐ…」

「大臣よ。私は先程、裁判官を辞めたばかりだ。」

ドラモンドの言葉を被せるように告げた事実に一瞬、驚いてはいたが、彼を強くにらみ

「いい！おまえの力が無くとも、外には兵隊たちが待機している！」

「疲労しきったおまえたちなど相手ではない！」

「それも、魔法化学兵器を装備した大軍……。」

彼が言いかけた途端、今度は無邪気な声が聞こえた

「ﾞエアニュー・ランブルﾞ！」