しろくろ【呪術廻戦】 (ページ32)

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その９ページ32

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No Side

海人「なっ、なんだ、何が起こってるんだァ！？

とみ子ーッ！！とみ子、どこだァァ！？そして私のヅラはどこだァァ！？

ヅラァァァ、とみ子ーッ！！」

まるで『ヅラじゃない桂だ』とどこかの侍が叫び返してきそうな程、自分のカツラと娘の名を呼ぶ海人。

だが粉々になった樹木のせいで辺りはまだ煙で覆われ、とみ子の姿は見えなかった。

すると不安になったのか、海人は少し涙ぐみながらも必死に探し続けた。

海人「うっ……お前がいないとパパはダメなんだ、生きていけない！！

一体どこに行ったんだ、返事をしてくれ！！

ヅラァァァ！！！」

「ってヅラの方かいィィ！！！」

海人「がふァッ！！」

相変わらずの親父のふざけたノリにツッコむ様に木の破片を払ってドロップキックをかますとみ子。彼女は十分なくらいに無事でした。

海人「！とみ子、無事だったか！心配したぞ！！」

「ヅラの次にですかお父様！！」

そんな会話を繰り広げながら海人を蹴り続けるとみ子。

すると海人はそんな中ふととみ子が発していた違和感に気づいた。

海人「…あれ、お前呪脈マフラーは？」

「！」

そう言われるがままにとみ子が首元を見ると、確かに先程まで巻き付いていたハズの呪脈マフラーは無くなっていた。

不思議に思っていた中、突然近くの屋根の上から「俺の監視はもう必要ないだろう」と山本の声が上がる。