しろくろ【呪術廻戦】 (ページ16)

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その５ページ16

――積み木を高く積み上げるには手間がかかるが、崩れるのは一瞬だ。

？「がッ…首が、絞ま…

…坂田さん、た、助け…」

「ちょ、山ちゃん待てェェェ！！それ客違う、高専の運転手やってる伊地知さん！！」

山本「惑わされるなとみ子、死にかけのサラリーマンは大体呪殺目的でここに来る！！」

「オメーが惑わされるな、しかもその人補助監督だけど一応呪術師だから！！」

五条「アハハ、伊地知アームロックかけられてんのマジウケるんだけど〜」

「五条さん呑気に写真撮影しないでくれる！！？」

――呪いの依頼に来た客に乱暴な説得を試みる奴のお陰で、

山本「フハハハ、俺に勝ちたければまずコイツを倒してみるがいい！！」

「今完全に遊び目的で邪魔しにきただろテメェ！！」

依頼人「あの、そ、それじゃあ呪い屋さんを倒せば依頼を請け負ってくれるｔ…ギャフっ！！」

山本「武器も何も持っていないとみ子に手を出すとは、恥を知れェェェ！！」

「いやまずお前は反省しろォォォ！！」

……私が築いた『呪い屋』という積み木は、徐々に瓦解していった。

そして……

ーーー

「放せコラ」

山本「貴様が放せこのたわけ」

――そんな私達の口喧嘩と共に二本の箸に支えられているのは、一貫のマグロ。

「誰のお陰で寿司食べれると思ってんのよ、全ては私が誕生日を迎えたお陰でしょ？！」

山本「知るかァァァ！！俺は一日一日生まれ変わる様な新鮮な気持ちで生きてるから毎日が誕生日の様なモンだもんね！！」

そう、休みも終盤を迎える中今日は私の誕生日。別にこれといって特別な事はやらないけど、強いて言うなら今日の食卓にはあの五条さんと夏油さんが祝いに来てくれたぐらいか。

まあ今回は自腹で寿司とかケーキとか色々持ってきてくれたからいいけど。

「あんたの誕生を喜ぶ奴なんかこの世に存在しないわよバーカ！！」

山本「いるねっ、きっとどっかにいるね！！」

夏油「私達の世界では彼は神様同等の扱いだよ」

五条「上の奴等も最近山さんの事嗅ぎつけてるみたいでさ、ホントうるさいんだよね〜」

山本「ほぉら見ろ、聞いたか！？呪術界じゃ俺は神だとよ！！」

「はいはい神様ね、愚かさで言うんならアンタは神レベルだから安心しなさい！！」

山本「んだとコラ！！」

夏油「はいその辺にしようね」

仲が良くていいけど、と夏油さんは微笑む。いや、コイツと私のどこを見たら仲いいと思うの？！