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その4 ページ15

暴走族「いいから服部先輩呪い殺してくれや!!

ホラ呪いに必要な当人様の品も持ってきた、プール学習ん時先輩が忘れてったパンツ(ミソ付き)!!」


「そんな恥ずかしいモノが人の手に渡ってる時点で服部先輩は大ダメージよ。」


ハァ、対応するのが面倒になってきた…かといって呪う訳にもいかないしな…


「大体私は呪殺なんて請け負わないし、できないわよ。

せいぜいカゼ引くとかそんなモンよ?何も怒らない事も多いし、ストレス発散に近いもの…」


暴走族「ダメだってそれじゃあ!!服部先輩がいる限り、俺らの時代は来ないべや!!」


いや来ねえよ、もう一生来ねえよ。手遅れだよ、そんな時代来てほしいんならタイムスリップして90年代後半とかに戻れよ。


なまらつえーんだぞ!と喚く暴走族。


…だがその時、後ろの塀の上から山本がゆらりと立つのが一瞬見える。


暴走族「ん?なん……グホッ!!」


暴走族はそんな気配に気づいて反応するが、振り向いた頃には降りてきた山本の下敷きになっていた。


暴走族B「う、うわあァァァッ!!」


暴走族C「な、なんだコイツ!?」


暴走族Aの後ろにいた二人が山本の登場に騒ぎ始める中、山本は冷静に二人を見据える。


山本「気に食わん事があるなら己の身体でぶつかれ。

ぶつかってぶつかって傷だらけになれ、それが青春だァァァ!!」


暴走族C「ぶはァッ!!」


そう叫びながらCを蹴り飛ばす山本。力なく地面にぶっ倒れるCに、Bはオロオロとし始める。


山本「人はなァ、その傷から外の世界を知り己の器を知るんだ。

――だが服部先輩が貴様らの器を粉砕しかねん人物なら、その時はここに連れてくるがよい。


この俺、山本五郎左衛門が服部先輩を倒…ずぼォッ!!」


山本がキメようとしたところで、私は思いっきり彼を蹴り飛ばす。


「服部先輩が来る前に警察が来るっつーの…っていうか服部先輩って誰よ」


ワラワラと暴走族達が足を引きずりながら帰ろうとする中、私は呆れて地面に突っ伏してる山本を見下ろす。


「撃退したのはいいとして、暴走族以上に暴れすぎよアンタ。」


山本「青春を謳歌している少年達を見ると自分の少年時代を思い出してしまってな」


「いつの話!?オメーに青春なんかある訳ねーだろ!!」


山本「あったわ、滅茶苦茶アオハってたわボケ!!」


もうやだコイツ。

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作者名:勇者の人 | 作成日時:2021年2月27日 10時

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