23-16 自分を責める ページ16
■ EunHyuk ■
暫くして両手にﾏｸﾞｶｯﾌﾟを持ったｲｯくんが戻って来た。
僕の目の前にｺﾄﾘと静かに置かれたｶｯﾌﾟから甘い香りの湯気が立ち上がる。
Aから聞いて知っていたのか、それは僕が好きないちごみるくの香りだった。
ｳﾆｮｸ「ありがとうございます。僕がいちごみるくを好きなの知ってたんですか？」
ｲﾁ「Aが言ってたんだよ。ｳﾆｮｸはいちごみるくが好きだって。私と一緒だって、さ」
私と一緒か・・。
ｳﾆｮｸ「そうですか・・でも、それも憶えてないかも知れませんよね」
だって、Aが僕にいちごみるくを作ってくれたのは…あの日だから。
ｲﾁ「話せる事は話す。けど、心の準備は出来てるか？余計辛くなるとしても聞きたい？」
思わず怯んでしまう。これ以上の胸の痛みに僕は耐えられるだろうか。
ｲﾁ「俺の言葉も、このいちごみるくも。全部ﾋｮｸの心を縛るものになり得るかも知れない。それでも聞く？」
ｳﾆｮｸ「その、僕の心を縛ってるってどういう事ですか？僕にはよく分からなくて・・」
ｲﾁ「俺と交わした理不尽な約束。あの時正直ずるいと思ったろ？俺は確かにずるいんだ」
この子は絶対に他に漏らさないっていう自信があった。だから話した。
でも結果、俺の言葉はﾋｮｸの心を縛るものになった。
それがなかったら今頃本人に直接聞いてるだろ？
そしたら自分の気持ちを表に出せる分、すっきりしていたかも知れない。
泣かずに済んだかも知れない。
辛い想いをさせてすまない。
そう言って頭を下げられ、戸惑ってしまう。
どうして全部教えてくれないんだとか、確かにあの時も理不尽で勝手だと思った。
だけど僕みたいなこんな子供に躊躇なく頭を下げられるｲｯくんを見たら、言えない方もこんなに頭を悩ませてるんだと改めて気づかされた。
ｳﾆｮｸ「あの！頭を上げて下さい！僕は縛られてるなんて思ってませんでしたよ！」
むしろ秘密を共有出来た気がして嬉しかった。信頼されてる気にもなった。
それはｲｯくんが僕に信じてると言葉に出してくれたからだ。
それが僕の心を縛る為に言った言葉だったのかは知らない。そうだと言われるのも嫌だし聞かない。
でも絶対に違う気がするんだ。
だってｲｯくん達は本当に優しいから。自分を責めてるのがその証拠だ。
きっとｻﾌﾞくんもそう。だってあの時哀しそうに笑っていたから。
じゃぁ、昨日自分を優しくないと言ったAは自分を責めていたんだろうか。
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みるく - モジョさま、このお話は初めからすごく興味深いもので、夢中になって読んでます！不思議な場面がたくさんあり夢に飛んでますが、そういうところが大好きです！トムに私も会いたいと思ってしまいます。私自身が感が鋭く不思議な体験が多いので共感が持てます！ (2015年3月15日 11時) (
レス) id: 24618d5a10 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ(プロフ) - すごく面白いです、私も、妄想好きですけど、ここまで、妄想で、小説書けるなんて、尊敬します、ゆっくりでいいので、楽しみにしています、 (2014年11月24日 10時) (レス) id: ea1097e441 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ちゃちさん» ＞ちゃちさん☆ え〜！ｷｰﾜｰﾄﾞ見てからまた読み返してくれてるんですか？！何て…有難いです(TT)★嬉しいです！来年から少し仕事に余裕が出そうです！多分(笑) いっぱいお話ししましょうね♪ でもちゃちさんが忙しくなりそうですね…春になったら社会人ですよね？ (2012年12月23日 2時) (レス) id: 7f5f6342c2 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - あいさん» ＞あいちゃん☆ 返事が遅くなってごめんね！く、9時間目？！今の高校ってそんな時間までやるもんなんですか？！夜の10時くらいまでってことになるのかな？え〜！それは…ふざけとる(笑)あいちゃん頑張って！ファイティン♪ (2012年12月23日 2時) (レス) id: 7f5f6342c2 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - maruさん» ＞maruさん☆ 作者よりも楽しみにしていただけてるなんて…。嬉しいです〜(T□T) これからも自信持って？謎解きｷｰﾜｰﾄﾞ書いていけます！(笑) これからもよろしくお願いします♪ 結末がしょぼくならないようにしなくっちゃ(笑) (2012年12月23日 2時) (レス) id: 7f5f6342c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年10月29日 3時
