23-13 償い ページ13
■ EunHyuk ■
まだ家にいるからおいでと言ってくれて下の階に下りると、ｲｯくんが家の前にいて驚いた。
もしかして待っててくれたのかと聞いたら、そうだという答えが返って来た。
中で話そうと僕の肩を抱き家に招き入れてくれてﾘﾋﾞﾝｸﾞまで行き、とりあえず座ろうかと僕をﾃｰﾌﾞﾙ席に座らせｲｯくんは対面の席に座る。
聞けばｲｯくんは何か言ってくれるだろうか。僕を救ってくれる様な何かを。
A本人に、僕の事を忘れてしまったのかって聞ければ良いのにな。
何も知らなかったあの日には聞けたのに。
だけど、それであの時は責め立ててしまったんだよね…。
憶えてないのか忘れたふりなのかって。どっちでもいいけどって。
責め立てるなんて馬鹿な事をしなくて済んでる今。
だけど声を荒げる事も出来ず、何も出来ない今の辛さはあの日以上のものだ。
その出せない声の代わりに涙が出て来る。
これは僕がAを好きだって証拠。
好きじゃなきゃ泣いてないし、忘れられてたところで何とも思わない。
こんな考えが余計に哀しさを生むんだ。
じゃぁ、Aは忘れても良いくらいに僕を嫌いなのかって。
ｶﾀｯと音がして顔を上げると、ｲｯくんが飲み物を淹れて来ると立ち上がって僕の頭を撫でた。
Aの周りにいる人は何故かすぐに頭を撫でてくれて、その手が、声が、空気が。全部が優しいんだ。
ｳﾆｮｸ「ありがとうございます。優しいですね」
僕がそう言うと、ｲｯくんは困った様に眉を下げて、優しくないよと首を振った。
ｳﾆｮｸ「どうして三人とも自分を優しくないって言うんですか」
Aもｻﾌﾞくんも、自分を優しくないと言っていた事を話した。
ｲﾁ「あー、まぁ…うん。俺とｻﾌﾞは確実に優しくないね。Aのは少し…だいぶかな。特殊だけど」
ｳﾆｮｸ「ｻﾌﾞくんはｲｯくんの事を優しいって言ってましたよ？」
ｲﾁ「さほど変わらないよ。俺はただ・・・」
ｲｯくんは言葉を詰まらせると、また優しくないよと首を振った。
ｳﾆｮｸ「そんな事ないです。皆優しいです。さっきだって外に出て僕を待ってくれていたでしょう？」
ｲﾁ「あれは優しさじゃない。・・・一種の償いかな」
ｳﾆｮｸ「え？償いって・・」
ｲﾁ「ﾋｮｸを傷つけた事の。それから、ﾋｮｸの心を縛ってる事の」
ごめんな・・そう言い残し、ｲｯくんはｷｯﾁﾝへと向かった。
僕の心を縛ってる？一体何を言ってるんだろう。
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みるく - モジョさま、このお話は初めからすごく興味深いもので、夢中になって読んでます！不思議な場面がたくさんあり夢に飛んでますが、そういうところが大好きです！トムに私も会いたいと思ってしまいます。私自身が感が鋭く不思議な体験が多いので共感が持てます！ (2015年3月15日 11時) (
レス) id: 24618d5a10 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ(プロフ) - すごく面白いです、私も、妄想好きですけど、ここまで、妄想で、小説書けるなんて、尊敬します、ゆっくりでいいので、楽しみにしています、 (2014年11月24日 10時) (レス) id: ea1097e441 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ちゃちさん» ＞ちゃちさん☆ え〜！ｷｰﾜｰﾄﾞ見てからまた読み返してくれてるんですか？！何て…有難いです(TT)★嬉しいです！来年から少し仕事に余裕が出そうです！多分(笑) いっぱいお話ししましょうね♪ でもちゃちさんが忙しくなりそうですね…春になったら社会人ですよね？ (2012年12月23日 2時) (レス) id: 7f5f6342c2 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - あいさん» ＞あいちゃん☆ 返事が遅くなってごめんね！く、9時間目？！今の高校ってそんな時間までやるもんなんですか？！夜の10時くらいまでってことになるのかな？え〜！それは…ふざけとる(笑)あいちゃん頑張って！ファイティン♪ (2012年12月23日 2時) (レス) id: 7f5f6342c2 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - maruさん» ＞maruさん☆ 作者よりも楽しみにしていただけてるなんて…。嬉しいです〜(T□T) これからも自信持って？謎解きｷｰﾜｰﾄﾞ書いていけます！(笑) これからもよろしくお願いします♪ 結末がしょぼくならないようにしなくっちゃ(笑) (2012年12月23日 2時) (レス) id: 7f5f6342c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年10月29日 3時
