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{どうせ呼んでも戻ってこない} ページ10

別視点ver

あれ?ここは何処だろう?


コンクリートの道路に連なる電信柱、住宅街。空、地面、ただそれらの色がなんとも非日常的。でもこの気持ち悪さは何処かで見たことある。
青々と澄んだ空は赤黒く、本来赤みを帯びた物がここでは真っ青に、ああわかった、ここの世界は色が反転しているんだ。遊園地にこんな場所あったっけ。


えりかは?シプレとコフレは?他のプリキュアの皆さんは?

こんな場所でぐずぐずしていられない、一刻も早く奴らの企みを阻止しないと。


コツコツコツと向こうから乾いた足音が聴こえる。
早い、もう奴らが来たの。足音が大きくなるにつれて心臓が早鐘を打つ。しかし、現れた人物はプリキュアでもあの悪い人達でも無かった。

「あ、入江先輩!!」

濡羽色の短髪、細アーモンド型の目、スラッと細長いシルエット。この三つの観点で思い当たる人物はこの人しかいない。
いつもファッション部のお手伝いをしてくれた先輩。まさかこんな時に偶然バッタリと会うなんて
撫でてくれた先輩の手は柔らかくて安心する。


「よかった、先輩無事で…
…あの‥他の皆さんは見かけませんでしたか。」

黙って首を横に振る。どうやら完全に逸れてしまったらしい。

でも此処にいる限り安心出来ない。それに、何も関係ない先輩を巻き込む訳にもいかない。
ふと先輩が何も言わず歩き出す。慌てて待ってっと、静止を促すけど返事はない。そんな様子に違和感を感じながらも、とりあえず先輩についていった。
途中、先輩や私以外にも人が居たが、ここの住人は景色同様に色が反転している。通常なのは私達二人だけ、不思議と生きた心地がしなかった。

ついていった先は奥が真っ白で先が見えないトンネル。

〈!‥ぼみ‥つ…!‥つぼ‥み…つぼみ!〉耳馴染みのある私を呼ぶ声

「えりか!!」


微かにその奥から、えりかの声がする。

白い領域へ一歩踏み出す。「行きましょう。」そう振り返ったが、何故か先輩はピクリとも一歩も動かなかった。その代わり顔を歪ませて「俺はこれ以上先には行けない。」と、私の背中をトンっと突き放した。

「え…どうしてですか先輩!?!何で ー」

「もう二度此処には来るな。」


普段の先輩とは信じられない位の冷たい言葉
トンネルの奥へ吸い込まれていく。必死の叫びも虚しく、手を伸ばしても空を描くばかりで、先輩との距離がどんどん広がっていく。


最後に見た先輩の背中は寂しそうな、そんな気がした。

{良い子の皆は真似しちゃ駄目だぜ。}→←{神は言った、もう少し粘れと。}



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設定タグ:プリキュア   
作品ジャンル:アニメ
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アイ - 面白すぎ ワロタ 腹筋返して (2018年11月4日 17時) (レス) id: 036f497ac3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 笑いすぎて家族から変な目で見られたwwww (2016年7月31日 17時) (レス) id: 34e7290011 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2015年5月17日 12時

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