第2章−2− ページ7
なんだか無性にドキドキして、一歩を踏み出すのにも勇気がいる。
でも進まなきゃ意味がない。勇気を持って一歩を踏み出した......
が、何も起こらない。
無駄にドキドキしたな、なんて思いまた一歩を踏み出し進み始めた瞬間。
バリバリｨーｯ！！
「なんだ！？」
「手...！？」
壁をぶち破り指がかくかくと機械のようにぎこちなく動く紅い手。
その音を合図とするように右側の壁にだけ手が壁を破り出てくる。
右に気を付けろ、とはこういう意味だったのか。そう解釈しながら手を見ていると、異変に気づく。
何本かある手の中で一つだけ肌色の手があった。それに機械のようにぎこちない動きではない。
まるで本物のような。
「気味がわりぃ...行こうぜ」
「う、ん......」
そう話して先に進もうとした時だった。
......イカナイデ......
突然知念でもない声が後ろから聞こえ、驚きばっと後ろに振り向く。
それは知念も同じだったようで彼も後ろを振り返っていた。
誰もいない。
そう思った瞬間だった。
バリバリと先程の壁がまた破れあまりにも傷だらけで醜い人が出てきた。
さっきの肌色の手だ。
「モウイヤ......ｲﾔナノ、ﾀｽｹﾃ...？ネェ、ダズゲデヨォォォオ！！！！」
「！狂ってやがる！知念行くぞ！」
「う...ん......！？」
どさり、といきなりうつ伏せに倒れる傷だらけの人。
背中をバッサリと切られたのか、斜めに赤色の線ができていた。
そして今度はとどめを刺すかのようにその背中にぐさりと落とされた刃(やいば)。
その刃(やいば)が抜かれると、じわっ...白い大理石の床が紅く染まっていく。
「.....っ！？」
「誰だよお前...！！」
目の前で行われたあまりの光景に動揺を隠せない。
この行為を行った張本人を睨む。
あまりにもやり過ぎだ。
「せっかく助けてやったんだから感謝してよ〜〜」
「こんなやり方...！」
「君も狂ってやがる…って言ってたじゃん？」
そうニコニコと笑う青年。マッシュルームヘアーが特徴的だ。
その男の手には包丁。結構長い...魚などを切る時に使いそうな包丁だった。
.....血が滴っていて、刃先からぽたぽたと落ちる血は床に赤い円をえがいていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キャティア(プロフ) - どうやったら、漫画などの絵を載せることが出来ますか？教えてください！！ (2017年2月23日 20時) (
レス) id: 3b338422a0 (このIDを非表示/違反報告)
偽り(プロフ) - 漫画が上手い!! (2017年2月23日 6時) (レス) id: 90395ad59e (このIDを非表示/違反報告)
ポヤサン - 大好きです!!!!! 頑張ってください｡ (2017年2月18日 13時) (レス) id: 09d280978a (このIDを非表示/違反報告)
詩歩(プロフ) - この作品いいですね！最後のbat endって綴り、bad end ですよ〜！ (2017年1月15日 8時) (レス) id: a41764ba41 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - Hey!Say!JUMP大好きっ子(あやね)さん» どんどん癖になっちゃってください！笑 ありがとうございます！頑張ります！ (2017年1月14日 11時) (レス) id: e160cb7ab7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちあき | 作成日時：2017年1月8日 22時
