魔女見習いですがっ！

28話 ページ29

あれから週に1度のペースで着替え等を持ってきてくれる千寿郎とも仲良くなり煉獄の傷も完治

しのぶに挨拶をし蝶屋敷を出た

「蝶屋敷を実家だと思っていつでも遊びに来て下さいね。少し歳も近いですし、私は勝手に菫さんの事を妹のように想っていましたから」

出る際にそんなことを言われ涙が出そうになった

ここに来てから何だか涙脆くなっちゃったな





「甘味屋に寄ってもいいだろうか」

『はい！』

煉獄の屋敷に向かう途中で甘味屋を見つけ中に入ることにした


今2人きりだから今日こそ伝えられるかも…！


しのぶに相談してから菫は何度も煉獄に気持ちを伝えようとしたが勇気が出なかったり誰かに邪魔されたりで中々伝えられなかった


椅子に座って筆で書かれたメニュー表を見る


カスタプリンってカスタードプリンの事かな？
あ、アイスクリームもある！


『迷っちゃうなぁ。杏寿郎さんはもう決まってる？』

「俺はこのすいーとぽてとに決めた！」

『流石！さつまいもに目がないね！私も同じのにしようかな』

「そうか！すまない、このすいーとぽてとをとりあえず30個お願いする！」


店員は30個と聞き目が点になったが慌ててかしこまりましたと言い下がって行った

わかる。
私も働いてて飲食されるお客さんにそんなに頼まれたらびっくりすると思う


苦笑いをし当たりを見渡す
店の中は比較的新しくまさに大正ロマンという感じで風情がある


しばらく談笑した後次々とスイートポテトがテーブルに置かれた


『すご！いい匂い！』


｢うむ！さっそく頂くとするか！！｣


待ちきれないといった様子でスイートポテトを見つめる煉獄にキュンとする


か、可愛い…！！
こんなに可愛い成人男性が居ても良いの…！？


｢うまい！うまい！わっしょい！うまい！｣

1口食べてはうまい！わっしょい！と連呼する煉獄を見て段々と楽しくなってしまう
食べっぷりも見ていて気持ちがいい
しかし食べ方は綺麗だ


｢わっしょい！む、食べないのか？｣

思わず魅入っていたようで菫も慌てて食べだした


『おいし〜い！！』

焼きたてなのか少し暖かいスイートポテトは甘さが控えめでさつまいも本来の味がしっかりしている


あっという間に2人で30個を完食した
…と言っても大半は煉獄が食べたのだが


｢千寿郎にもお土産を買って帰ろう！｣

『いいね！喜ぶと思う！』

29話→←27話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す