三百二十九話 ページ34
思い立ったように半田が声を上げた。半田の口から上がった帝国学園元総帥の名前に円堂が反応する。いや、円堂だけでは無かった。Aは不安に身を縮めると同時に鬼道もAの隣でこぶしを握りしめていた。
「もしかしたら影山の手下じゃないか？ 決勝戦前に事故を起こして、相手チームが試合に出られないようにするのは影山の手だ」
半田が続けて推論を述べると皆の顔色が変わった。一理あると思ったのだろう、皆表情に警戒の色を浮かべている。Aは胸の前でぎゅうと手を握る、怖いのだ。Aは影山の被害に遭ったことがある。だからこそ余計に。
「ようし、行くぞ皆！ そいつを捕まえて正体を暴くんだ」
「おおーっ！！」
夏未、壁山、目金以外のメンバーが円堂の後に続く。その人波の中で鬼道は怯えを見せているAの手を握った。鬼道には分かっていたのだ、Aが影山に対して恐怖を感じていることを、もちろん彼も。
「鬼道さん……？」
「行くぞ。……大丈夫だ、案ずることは無い」
鬼道は強くAの手を引く。本当に安心を得るなら、大人の居るこの場所にAを置いていくのが正解なのだろうが、鬼道はそれを選択しなかった。それはきっと自分の目の届かないところにAを置いておく、ということの危険性を危惧したからだろう。鬼道はAに微笑みかける、以前も見せた頼りがいのある微笑だ。
「何があっても守ってやる」
「……ありがとう、ございます」
ふっと、Aの表情が和らいだ。だが、以前のように動揺したり頬を染めるということもなかった。自分の気持ちが誰にあるのかはっきりとしてしまうとあまり揺らがないものなのかもしれない。そんなAを見て鬼道は自分の中にある憶測を徐々に変えようとしていく。そして鬼道とAのやり取りを見た人物は、Aの表情からあることを悟っていた。
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麻衣蘭 - すみません。やすけさん宛です。 (2019年1月4日 8時) (
レス) id: 396c72dd9d (このIDを非表示/違反報告)
麻衣蘭 - さやさん» 完結おめでとうございます！お疲れさまでした。次回も楽しみにしています。ネットが悪く、なかなか読めなく申し訳ないです。これからも頑張って下さい。また覗きに来ます！ (2019年1月3日 22時) (レス) id: 396c72dd9d (このIDを非表示/違反報告)
羅星竜(プロフ) - 前回コメントさせていただいた者です、!!完結おめでとうございますｯ、!! これを読むのが毎日の日課になってます…、(´`*) これからも更新頑張ってください、! (2018年12月31日 10時) (レス) id: 3b120ff894 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - やすけさん、完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした。ここまで読み続けてきて本当に良かったと思っています。次回作であるエイリア編も是非楽しみにしていますね…！これからも夢主ちゃんと風丸くんの行く末を見守らせて頂きます…！ (2018年12月31日 9時) (レス) id: 8fe26207ce (このIDを非表示/違反報告)
やすけ(プロフ) - 麻衣蘭さん» 麻衣蘭さん、コメントありがとうございます！毎日見てくださってるんですね、嬉しいですありがとうございます！実は今日の更新が最終回です。どうぞ最後までよろしくお願いします。 (2018年12月31日 0時) (レス) id: 2278c0528b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やすけ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/my_dreamwould
作成日時：2018年12月12日 0時
