▼続き ページ35
「…」
「あ〜あ、壊れちゃった」
クザンさんは少し上体を起こして「あいたた」と痛くなさそうにのたまう。
「クザンさんのせいですからね！！！」
「えぇ、自分で乗っかってきたじゃない。それも勢いつけて」
「あれはクザンさんが…！！」
あれ、待って、この姿勢、割と顔が近い。
クザンさんに馬乗りになっている状態だ。そう気づいたら一気に顔に熱が集まった。
「あらら…どうかしたの？」
クザンさんはしたり顔で私の腰を撫でる。
「ひぁっ…やめ」
「子ども扱いなんて、してないんだけどなァ」
このっ！！！！！
「私の手に持ってるもの、分かりますか？」
「えっ…電伝虫？」
「センゴクさんに報告します！」
「えっちょっと、それは不味いって」
電伝虫に手をかけると同時に、けたたましく向こうから音声が響く。
『何処行っとるんだ〜〜！！！！！』
「あ、」
「あ、私もサボってるんでした…」
怒りに任せたのを少し後悔した。
「仕方ないか……はい、すぐ戻ります。はい。すみません」
受話器を受け取ったクザンさんが、そう会話してすぐに切った。
「じゃ、戻ろうか。悪い、もう少し大きいハンモック買うよ。2人で寝れそうなやつ」
「もういいですよ、というか、まだ子ども扱いです」
退いて、クザンさんが立ち上がる。私は壊れたハンモックを軽く片付ける。
とんだサボり時間になってしまった。
「じゃ、行こっか」
「はい…！？！？なんですか！いきなり！！」
いきなり浮いたと思ったら、クザンさんに抱えられていた。しかも横抱きだ。
「何って、お姫様抱っこってやつ？子ども扱い嫌なんだったら、姫様扱いにしようかなって」
「あ・の・で・す・ねぇ…」
イライラ通り越して、何だか頭が痛い。批難の声を上げる為に、大きく息を吸い込んだ。
【番外編】ワガママ エース(イラスト付き)→←【番外編】クザン それも嫌です！(イラスト付き)
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マリコ - ワンピース短編集はロビンの生き別れの妹設定とルフィに恋をしてそれからチョッパーより幼い小柄ヒロインをミルキィー・ローズに変身してそしてヒロインが空島に出発する前にルフィ達の仲間に入れるお話を見せてください。 (2021年6月29日 0時) (
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