第一話 ページ1
悲しくて、暗い檻。
でも私はまだ綺麗だ。
澄んでいるはずだ。
・
・
・
「お前もそろそろ、客を取るんだねぇ。」
「...はい。」
私が返事をすると、
私と盃を交わした姉さん、朝霧花魁は十一枚の写真を私に差し出す。
「これは...?」
不思議そうに首をかしげながら、一枚手にとって見る。
写っていたのは美しい男の人。
「それは、うちのお得意さんの写真さ。
...誰も彼も、いい地位の金持ちだよ。」
姉さんの言葉に、私は押し黙る。
つまりは、そういうことだと察してしまったから。
姉さんは、続ける。
「うちのルールは、分かっているね」
「はい...」
静かに、返事だけ返した。
「...ここを出たかったら、この中の誰かに気に入られることだね。」
「...」
そう冷たく言い残し、部屋を出ていった姉さん。
私の手元に残る、写真。
「...綺麗。」
また写真を一枚取って、そう呟いた。
・
・
...ここに定められたルールのうちの一つ。
それは、膨大な金額と引き換えに、女を身請けできるというもの。
どんな客であろうとも、金さえ払えば────……
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颯 - 黒尾鉄朗がっごいいいいい (2015年3月21日 9時) (レス) id: 6d17eb9fea (このIDを非表示/違反報告)
りっさん - 夜久さん素晴らしいです。グッジョブです!! (2015年3月18日 22時) (レス) id: 9319e60931 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 第29話の三行目の黒尾様が__ってところ黒男様になっています!あ、これわざとでしたか??でも気になったので指摘してしまいました;;; (2015年3月15日 16時) (レス) id: 0fb612002d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - かよさん» 本当ですか!!?もうその一言だけで今胸がいっぱいになりました。ありがとうございます...! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - 7時さん» 嬉しいです...!ありがとうございます!!赤葦さんかっこいいですよね(笑) な、殴られました!?さらっと言ってますが大丈夫ですか!?(笑) 更新頑張ります!! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星月夜 | 作成日時:2015年2月26日 12時