episode39 ページ40
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昼過ぎ。ウィーズリー４兄弟とハリー、そしてAで雪合戦をした。それはもう、猛烈な戦いだった。
皆ゼエゼエと息をしながら最高に楽しんだ。
Aの鼻や耳は真っ赤になり、頬まで赤くなっていた。
談話室の暖炉で暖まっていれば、ハリーとロンはチェスをやっていた。その姿を横目で見つつAは小さなくしゃみをひとつ。
『っくし！』
ジョージがパーシーの監督バッジを手にしたまま心配そうにする。
「風邪引いたか？」
『うーん、大丈夫よ。それよりもそのバッジ、パーシーに返してあげたら？後ろで凄く怖い顔してるわよ』
そう告げると、フレッドとジョージは逃げ回っていた。苦笑しつつも、Aは頭がぼんやりしてきた為、静かに女子寮へと戻りすぐに眠りについた。
────
「──て！……──ッ！！！」
──誰？
「や──ッ！」
──なぜ、苦しんでるの？
『──…い、で！！！』
──誰が苦しめているの？
「アバダケダブラ！」
Aは飛び起きた。額には汗で濡れた前髪が張り付き、目からは涙が零れた。
暫く見なくなった夢が、更に悪夢となって帰ってきたことにAは気分が落ち込むと同時に、ぼんやりとした頭のまま寮を出た。
向かう先は──鏡のあるあの部屋だ。
──会いたい……。
何故会いたいかなんて分からなかった。それでも、心は会いたいと願っている。
そして、求めて体が勝手に動いてしまう。
鏡の前に立つと2人は笑顔だ。でも、ハッキリと顔までは見えない。それでも良かった。そう、良かったのだ。
「……A？」
背後から声を掛けられ振り向けば、ハリーが顔だけ出した状態でこちらを見ていた。
『……透明、マント？』
「うん……泣いてるの？」
『……なんでかわからないの』
Aの瞳が虚ろなことにハリーは気付くと、この鏡は良いものではないのかもしれない、と少しだけ思う。
「僕、ここに何回も来てるんだ。パパとママに会えるから」
「そうじゃなハリー、また来たのかい？それに、Aも。Aはもう、沢山来ておるのう」
ダンブルドアの声にハリーはビクリと肩を跳ねさせる。
しかし、Aは虚ろな瞳を向けるだけだった。
「ぼ、僕、気が付きませんでした……」
「透明になると、不思議にずいぶん近眼になるんじゃのう」
ハリーはホッとしたように小さく息を吐き出す。
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高菜(プロフ) - あおさん» わわ、こちら誤字でした(´;ω;｀)「魔法」ですね。修正しました！ご報告ありがとうございます。助かりました。 (2021年12月18日 20時) (
レス) id: 5d2279693e (このIDを非表示/違反報告)
あお - な方？ (2021年12月18日 19時) (レス) @page37 id: 46efee1d0c (このIDを非表示/違反報告)
高菜(プロフ) - 星空夢月さん» 読んでいただき、ありがとうございます！わー！すみません、ありがとうございます！修正しておきます。誤字報告助かります！ (2021年12月11日 13時) (レス) id: e272390ee5 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！エピソード41の始めの文のところが、名前になってます！！ (2021年12月11日 11時) (レス) @page42 id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
高菜(プロフ) - 不死川さん» 読んでいただきありがとうございます！大好きと言っていただけて、本当に嬉しいです。長いお話にはなりますが、最後までお付き合いしていただけるよう、頑張ります！ (2021年12月9日 15時) (レス) id: e272390ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高菜 | 作成日時：2021年12月4日 21時
